国士舘、掲示板で活躍紹介 教え子の大舞台ハラハラ 担当教諭、記事の切り抜きや写真 /東京
<第91回センバツ> 第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する国士舘高(世田谷区若林4、福田三郎校長)で、廊下の掲示板に張り出された硬式野球部の活躍が目を引いている。新聞記事の切り抜きや大きな写真で部員の健闘を伝える掲示板は、同級生たちの励みにもなっている。【川村咲平】 中心となって掲示板を活用しているのは石川賀子(よしこ)教諭(40)だ。担任を受け持つ2年5組には、松室直樹主将ら硬式野球部員7人が在籍。当初は野球部に限らず、2年5組の選手が在籍する部の成績を掲示板で紹介していた。やがて、他のクラスの選手からも「張り出して」と声が上がり、同校の部活動を幅広く紹介する掲示板となった。石川教諭によると、昨秋に各部の選手が2年生に代替わりしてから、特に掲示物が増えたという。 そんな中「平成最後の戦い」と題した掲示板で、柔道部やバスケットボール部、バレーボール部に交じって、ひときわ目立つのが硬式野球部の活躍だ。昨秋の東京大会で優勝し喜び合うナインの写真やチームの紹介記事などが、縦約1メートル、横約5メートルにわたって掲示板を占めている。 掲示板は試合を振り返ったり、生徒が交流するきっかけの場になったりしている。松室主将は「秋はあまり試合に出られず、自分の写真が少ない」と照れ笑いしつつも「春はたくさん自分の姿が張られるよう活躍したい」と話していた。 「掲示物が増えるのは、それだけ生徒が頑張っている証し。うれしくなります」と石川教諭。自身は同高バレーボール部出身で、1996年のセンバツ出場時に甲子園のアルプス席から同級生に声援を送った。「吹奏楽部員が演奏する中で盛り上がる、独特の雰囲気が楽しかった」と振り返る。 それから20年あまり。今度は教え子が甲子園の土を踏む。「選手の日常生活をよく知っているだけに、母親のような気持ち。ハラハラドキドキしています」と笑いつつ「本番でいつも通りの実力を発揮することは、とても難しいと思うけど、悔いのない戦いをしてほしい」とエールを送った。 〔都内版〕