【甲子園決勝戦予想】関東第一VS京都国際、初優勝を飾るのはどっち? 投打別戦力比較・試合展開を徹底分析!
第106回全国高等学校野球選手権大会は、8月23日に関東第一(東東京)対京都国際(京都)の決勝戦が行われる。ともに初優勝をかけた両校は、ともに投手力が充実しており、守り勝つ野球で勝ち上がってきた。ここでは、注目の頂上決戦に先立ち、両校の戦力を比較するとともに、試合の行方を予想していきたい。 【表】夏の甲子園2024 組み合わせトーナメント表
投手力はどっちが優位?
投手力に大きな差はないと考えるが、枚数だけで見れば関東第一のほうが上か。関東第一の強みは、左右でエースといえる選手が揃っているところだ。 エースナンバーを背負っている右腕・坂井遼は、今大会15回2/3を投げて失点はゼロ。威力抜群のストレートに加え、スライダーにも非常にキレがある。右打者は特に苦戦しそうだ。 サウスポーの畠中鉄心は、制球力が大きな持ち味。ストレートは140キロに満たないが、チェンジアップや90キロ台のスローカーブなどで、打者のタイミングを外す。緩急で勝負する技巧派だ。 準決勝で先発した右腕・大後武尊も見逃せない存在だ。ストレートは140キロほどだが、チェンジアップやスプリットなどを使い分け、神村学園(鹿児島)の強力打線を5回1失点に抑えた。 また、普段は左翼を守る坂本慎太郎も、2年生ながら投手も務める。3回戦の明徳義塾(高知)戦では先発登板し、2回無失点に抑えた。コントロールにはムラがあるものの、カーブやスライダー、チェンジアップを駆使して打者を打ち取る。 対する京都国際は、中崎琉生と西村一毅のサウスポー2枚看板が盤石。京都府大会からこの両投手で勝ち上がってきた。 今春のセンバツ甲子園でもマウンドに上がった中崎は、今夏も背番号「1」を背負って甲子園に帰還。初戦の札幌日大(南北海道)戦で9回3失点完投、3回戦の西日本短大付(福岡)戦では完封勝利をおさめた。決め球のスライダーがコースに決まれば、特に左打者は苦労しそうだ。 ”もう1人のエース”と言っても過言ではないのが、2年生左腕の西村だ。今春のセンバツ甲子園ではベンチ外だったが、今大会は23回を投げていまだ無失点。最大の武器であるチェンジアップで打者のタイミングを外し、凡打の山を築いている。