大麻合法化の試みは成功するのか? ウルグアイ
国民の支持を得ることはできるか?
議会では上下両院で可決された大麻合法化法案ですが、ウルグアイ国民の圧倒的な支持に後押しされての可決ではありませんでした。国民の約6割が合法化に反対と伝える地元メディアもあり、ムヒカ大統領自身も「合法化に対する国民の疑念が大きいこともよく理解しているが、まずはスタートさせることが重要なのだ」と発言しています。ウルグアイは1961年に「麻薬に関する単一条約」を批准しています。合法化が条約で定められたルールを破るという指摘もすでに出ています。 世界で初めて大麻の合法化を法律で定めることになったウルグアイは、日本の半分ほどの大きさの土地に約330万人が暮らす、南米では小国に部類される国です。しかし、マリファナ合法化の動きは隣国のアルゼンチンやブラジルにも波及する可能性があります。ラテンアメリカでは終わることのない「麻薬戦争」に頭を抱える国も少なくありませんが、ウルグアイ方式が一定の成功を収めた場合、追随する国が出てきても不思議ではないでしょう。