「精肉売り場が荒らされていた」スーパーに“約50時間居座り”のクマ捕獲 “猟友会まかせ”の駆除に課題も【Nスタ解説】
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秋田市内のスーパーで開店準備中の従業員を襲い50時間ほど居座っていたクマが、ようやく捕獲されました。周辺では複数の目撃情報や車との衝突事故もあったようです。 【写真を見る】住宅街に出没するクマ ■秋田市内のスーパーにクマが50時間以上 市街地になぜ? 南波雅俊キャスター: 現場になったスーパーは秋田市内にあります。山までは約4kmほど離れており、中心である秋田駅からも直線距離で7kmほど離れているので、住宅街が広がっている場所だということです。 秋田県公式HP「クマダス」によると、周辺ではスーパーにクマがこもる前日の11月29日には目撃情報が5件あり、様々な情報がありました。 ・午後3時ごろ…クマ(体長1m)立ち去る姿を目撃 ・午後9時前…クマがのしのしと歩いていた ・午後9時ごろ…クマが自動車と衝突 秋田県は2023年度のクマの捕獲数が2183頭と、全国で一番多くなっています。さらに年々生息域は拡大しており、2003年と比較すると2018年には市街地方向に広がってきています。 そして、今回捕獲されたクマは体長1mほどで、だいたい今は2歳。人間でいうと10代の中盤から後半ぐらいの子どものクマとみられています。 専門家でもある日本ツキノワグマ研究所の米田一彦理事長によると、「去年エサが歴史的凶作だったことが影響し、多くのクマがエサを求め市街地にきた」と話しています。その中で母グマが捕獲され、残された子グマが山奥に帰れずに市街地近くに生息していたのではないかという見立てもあります。 さらに、スーパーの関係者によると「精肉売り場が荒らされていた」ということでした。その背景には「今年は暖かく、まだ冬眠していないクマもいますし、冬眠をしていたとしても眠りが浅く、エサを探し活動することもある」とのことです。 井上貴博キャスター: 現場の皆さんも逡巡されたんだろうと思うのが、市街地であること。しかもお店の中だと猟銃は基本的に使えないと思う。そうすると罠にかかってくれるのを待つしかない。しかし、時間がかかりスーパーの中は壊滅的なダメージを受ける。仕方がないことですが、スーパーの再開に向けて地元が協力し、営業がちゃんとできるような状態に持ってきていただきたいと思います。