91歳現役杜氏が私に教えてくれた不屈の精神
「酒造りの神様」と称される農口尚彦氏の酒づくりに密着したドキュメンタリー映画「NOGUCHI -酒造りの神様-」の配信がスタート。
先般の能登半島地震で被害に遭われたみなさまにお見舞いを申し上げます。 1月1日の午後4時過ぎ……おそらく多くのご家庭でお酒など飲みながら新春を寿いでいらしたことと思います。私もこの時間は東京の実家で家族と日本酒を飲んでいました。テレビから流れる地震警報に飛び上がり、「今すぐ逃げて!」というアナウンサーの切迫した声(日頃の訓練のたまものかと思います)にお正月気分が吹っ飛びました。能登や金沢、富山などに住んでいる友人・知人を案じましたが、みなさん、家屋や店舗などに一部の倒壊があったものの、怪我はなかった様子……とりあえずホッとしました。でも、この寒さのなかで、いまだに避難生活を余儀なくされている方もいるので、忘れずに心を寄せ続けていきたいと思います。
能登での地震と聞いて、次に心配になったのが日本酒の酒蔵です。能登は、岩手の南部杜氏、新潟の越後杜氏、兵庫の但馬杜氏と並ぶ杜氏の郷として知られるエリア。能登半島だけでも20近い酒蔵があり、銘柄は100を超えるのだそうです。その酒蔵は大丈夫だろうか……SNSなどで辿るうちに、だんだん状況が見えてきました。 全壊/松波酒造、櫻田酒造、鶴野酒造、日吉酒造、中納酒造 半壊/清水酒造、白藤酒造、中島酒造、中野酒造 土砂崩れ/宗玄酒造(1月15日に酒造り再開を発表) 津波浸水と建物破損/数馬酒造 冬はまさに日本酒造りのシーズンだと言うのに、お酒を造ることはおろか、お蔵自体も倒壊してしまい、再建の見込みが立たない酒蔵も多くあります。これは何とかしないと。せめて今、市場に出回っているお酒を飲んで応援しようと考えましたが、酒販店ではすでに能登のお酒は売り切れていました。そこで、もっと直接的な支援を、と考えていたところ、石川県酒造組合と富山県酒造組合で義援金受付口座が開設されたとのこと。口座の詳細は本記事末に置いておきますので、支援したい!というお気持ちのある方はぜひご確認ください。私も微力ながら“飲んだつもり”支援を送りました。