V逸の町田・黒田監督「私自身まだまだ学びが足りない」選手の頑張りは評価「もう1回チャレンジしたい」
「明治安田J1、鹿島3-1町田」(8日、カシマスタジアム) 逆転Vには勝利が絶対条件だった町田は前半の3失点が響いてアウェーで鹿島に敗れ、勝ち点66で3位が確定。史上初となるJ1初昇格シーズンでの初優勝はならなかった。 前半6分に鹿島FW師岡に先制ゴールを許すと、同16分にも鹿島MF樋口に追加点を献上。同23分にCKからMF下田のゴールで1点を返したが、同アディショナルタイムには鹿島FW鈴木に独走を許してシュートを決められ、2点ビハインドで折り返した。後半には日本代表DF中山、FW藤尾を投入するなど打開を図ったが、主導権を奪うことはできず。1-3のまま、タイムアップとなった。 試合終了直後には悔しさを押し殺してコーチ陣と握手をかわした黒田剛監督は、会見で「終わってみれば、立ち上がりがすべてだったなという印象が残る試合ではあった。やはりこういう難しいゲームの中でも平常心を保ちつつやるべきことをしっかりと志向していくという意味ではまだまだ」と序盤を悔やんだ。一方で「1年間を通して3位でフィニッシュしたということに関しては、たたえるべき結果だと思う」と選手の頑張りを評価した。 青森山田からJ2だった町田の監督に抜てきされ、1年で昇格。J1でも優勝まであと一歩と健闘し、「30年続けて来た青森山田でやったことが通用するな、マネジメントは同じくいけるなと思ったところは結構あったなという印象と、やっぱり高校生とプロは大きく違うなと思ったところと、いろんなことが発見できた1年、2年でもあった」と収穫を口にした。 だが、悔しさも隠せず「私自身がやっぱりJ1が初めての経験ということ。まだプロ2年目ということで、まだまだ学びが足りないなと感じたことも多くある」と反省の弁も。続けて、「まだまだ心技体すべてにおいてもうひと回り成長しないと、常勝チームとしてJ1という過酷なリーグの中で常に首位争いをするような立場でやっていくのは難しい。もうひと回り成長させられるように、もっと強い町田として来年もう1回チャレンジしていきたい」と前を向いた。