筋トレを始めるにあたっての最低限で必要十分なポイント・前編(専門家が監修)
自宅で鍛える引き出しを持つ
ジムで鍛えるのもいいが、それが性に合わないなら、気軽に自宅でトレーニングをスタートさせよう。運動が習慣化できない人の決まり文句は「時間がない」だが、自宅は24時間365日オープンしているプライベートジムのようなもの。いつでもスキマ時間に運動が始められるから、多忙でも取り組みやすい。 トレーニングをサポートするギアがあれば大助かりだが、自らの体重を活用すれば裸一貫でも運動は行える。それが自体重トレ。プッシュアップ、スクワット、ランジ、クランチといったお馴染みの種目だけでも、ほとんどの筋肉が鍛錬できるのだ。 自宅だとなかなか運動する気が起きないタイプは本気のトレーニングウェアに着替えてみよう。頭が一瞬で切り替わり、運動モードに入りやすい。
1トレーニング1時間以内に収める
運動は長くやればやるほどいいと思っているなら大間違い。トレーニング時間は短ければ短いほどいい。可能なら30分以内、長くても1時間以内に留めるのが理想的。理由は2つある。 まず、集中力の問題。集中力が高いと正確なフォームで筋肉にピンポイントで刺激が入り、カラダはみるみる変わる。集中が続くのはせいぜい45~50分。それ以上ダラダラやると注意散漫になり、フォームが崩れたり、ダンベルを落としたりして思わぬトラブルを招きかねない。 次はホルモンの話。トレーニングは少なからずカラダにストレスをかける。ストレスが加わると、それに対抗するために副腎からコルチゾールというホルモンが分泌される。コルチゾールが出ると、筋肉は分解されやすいから逆効果。
月8回、週2回ペースで鍛える
結果を焦ると、毎日のように鍛えたくなるけれど、それだとしんどくて挫折しやすいし、成果だって上がらない。「超回復」の暇がないからだ。 筋肉のパフォーマンス=筋力-疲労。筋肉に強い抵抗をかけると疲労が生じ、筋力は一時的に落ちる。そこで休息を取り、栄養を補うと、疲労が抜けて、筋力が復活してパフォーマンスが以前より上がる。これが「超回復」と呼ばれる現象。超回復には大体48~72時間かかるから、同じ部位(筋肉)は2~3日おきに鍛えるべき。そのタイミングで次の筋トレを行うと、トントン拍子で筋肉のパフォーマンスがアップ。筋肉は右肩上がりで大きくなり続けるのだ。 超回復を踏まえると、筋トレは週2回ペースが合理的。平日1回+週末1回なら忙しい人でもやりやすい。