【毎日書評】それ、過剰敬語です。不自然な「盛りすぎことば」使っていませんか?
「ご紹介の平井さん、うちで雇わせていただきます」
取引先の課長から知人の平井さんを紹介され、「もし可能なら、御社で雇っていただけないでしょうか」と頼まれ、採用が決まったとします。その際、「先日ご紹介の平井さん、うちで雇わせていただきます」という報告は不適切。 お世話になっている相手からの相談となると敬意を込めたいところですが、「うちで雇わせていただきます」には違和感があります。とはいえ「お雇いする」だと、へりくだっているのに上から目線のような、おかしな感じになってしまいます。では、どうしたらいいのでしょうか? 実は、「雇う」という語には、雇ってもらう側から雇う側への謙譲語「雇っていただく」はありますが、その逆がありません。 雇う側が上の立場であるため「お雇いする」「雇わせていただく」とへりくだった表現がそぐわないのです。(98ページより) そこで、「雇う」のかわりに「採用する」を使うべき。「先日の平井さんですが、採用が決定しました(いたしました)」とすれば、上から目線になることなく取引先に報告できるわけです。(98ページより) 気になるところや興味のある箇所など、どこからでも読める実用的な一冊。手に届くところに置いておけば、敬語の使い方に迷ったときに大きく役立ってくれそうです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 青春新書インテリジェンス
印南敦史