日産の「セレナ」を残クレで検討しています。友人に「メーカーオプションを中心に選ぶといい」と言われましたが、どういう意味でしょうか? 支払い額はどれだけ変わりますか?
新車を買いに行くとすすめられることがある「残価設定型クレジット(残クレ)」。ケースによっては得になることもあるということを知っていますか? 例えば、5年後に買い替えるという前提のもとで日産セレナを残クレで買う際に、カーナビをメーカーオプションにするかディーラーオプションにするかで負担額が変わるのです。 本記事では、残クレの特徴をおさらいするとともに、支払い額がどれくらい変わってくるのかをシミュレーションします。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
残クレの特徴と仕組み
残クレの大きな特徴は、通常のローンと比べると毎月の支払いを抑えられる、というところにあります。 例えば300万円の車を5年ローンで支払う場合、金利負担を除けば300万円÷60回=5万円が毎月の支払い額になります。残クレの場合は「5年後のその車の価値」をあらかじめ最終回に据え置くことで毎月の支払い金額を抑えられます。 仮にこの車の5年後の残価が100万円だった場合、200万円を59回払いすることになるため、毎月の支払い額が約3万4000円となります。毎月の負担を抑えられるため、少しランクの高い憧れの車にも手が届くといえるのです。
セレナのナビ、メーカーオプションとディーラーオプションだと支払い金額はどれくらい変わる?
人気のミニバンである日産のセレナを5年間の残クレで買う場合に、カーナビをメーカーオプションにするとお得になります。なぜなら、残クレは「車両本体価格」から残価を算出するからです。 メーカーオプションの場合、車を製造する段階で車に設置するため、車両本体としてカウントされます。つまりオプションの色であったり、サンルーフであったり、車を作るときにセットされるオプションは全て残クレを計算する際に組み込まれるのです。 ディーラーオプションについては車が完成したあとに取り付けることになるので、車両本体とカウントされません。 それでは、セレナのe-POWER ハイウェイスターV(2WD)を残クレで購入する際、メーカーオプションのカーナビとディーラーオプションのカーナビのいずれかを選択した場合、どのように支払い額が変わるのかをシミュレーションしてみましょう(2024年7月22日時点)。 ■メーカーオプションの場合 仮に、カーナビとETCのセットオプション(48万8400円)を選択したとします。その際の諸費用込み支払い総額は428万2674円(税込)です。これを5年間の残クレ(頭金は端数のみ・ボーナス払いなし)で組んだ場合の毎月の支払い額は月4万6800円で、残価は233万7000円となります。 ■ディーラーオプションの場合 セレナのディーラーオプションナビは複数あります。また、メーカーオプションナビとディーラーオプションナビを比較すると画面サイズや機能面で異なる部分がありますが、今回はナビとETC、ドライブレコーダーがセットになった「ナビレコお買い得パック(MM223D-L)+ETC2.0」(35万7861円)を選択したとしてシミュレーションします。 このときの諸費用込み総額は415万2135円(税込)とメーカーオプションと比較すると10万円以上も安くなりますが、残クレのシミュレーションだと毎月4万8000円の支払いとなり1200円負担が増えてしまいます。最終的な残価は206万4000円と約30万円も少なくなるのに負担が増える、という状況となりました。 そのため、「セレナを残クレで買う場合にはメーカーオプションナビのほうがお得」ということになるのです。