東京パラ開会式を海外メディアは絶賛…「飛び立つ片翼の飛行機は大会感動の象徴」「“パラ空港”が人々を力づける」
「色彩と祝いに満ちた力強い開会式」
「東京パラリンピック2020年大会は力強い開会式で始まる」との見出しを取って伝えたのは英BBCだ。 記事は「大会は組織委員会が『パラリンピックの勇気に対する認知を高めることを意図した』と明かす『WE HAVE WINGS 』のコンセプトを力強くアピールした色彩と祝いに満ちた開会式で始まった」と説明。 「我々の多くは、約18カ月間、(新型コロナの影響で)空港に行く機会はなかったが、火曜日の国立競技場での開会式は、我々をパラ・エアポートへと運んでくれた。そこで我々は翼を1つしか持たないために飛ぶことができないと言われたLittle One-Winged Plane(片翼の小さな飛行機)に出会った。やがて彼女は苦難から立ち直る周りの姿に感銘を受けて心変わりし、彼女自ら旅立つ自信を得ていく。大会期間中と同様で、開会式をその場で見る観客はいなかったが、色彩と祝いの集まったショーだった」と、新型コロナ禍に苦しむ社会と、苦難を乗り越えようとしている人々を比喩した開会式のコンセプトを絶賛した。 そして「今大会は、これまでと違うものだと感じるだろうが、五輪が数週間前に見せたようにスポーツの力は勝利を得るだろう」との希望を記した。
英のガーディアン紙は「パラリンピック開会式。パンデミック、政治、そして多くの楽しみ」との見出しを取り、「疑念の時期の後…いや違う…今も続く疑念の期間においてパラリンピックがようやく東京で始まり開会式の感触はとても良いものだった」と評価した。 同紙もパラ・エアポートの設定について触れ、「この空港は、人々を力づけるだけでなく、ダイナミックで創造的で、少しばかり激しさもある障がい者たちの将来像を伝統的な夜の光と音のショーの舞台を通して描き出した。素晴らしい場となった」と称賛した。 オーストラリアのABCニュースは「東京パラリンピックの開会式を見過ごした?これが重要な場面、ハイライト録画の見方になる」との見出しで、パラリンピック開会式のハイライトを伝えた。 記事は「片翼の小さな飛行機が飛び立つ」として開会式で披露された演劇仕立てのパフォーマンスについて紹介。 「13歳のヒロインによって片翼の飛行機の役割が演じられ、踊りと音楽を通してストーリーが伝えられた。踊り、バイオリンの音楽や、ロックンロールを含め、たっぷりと詰め込まれたストーリーは、瞬く間に感動を生んだ」と記し、「このストーリーのクライマックスは片翼の飛行機が飛び立った時にやってきて、これから始まる大会へ向けた感動の象徴となっている」と絶賛した。また記事は「(映画)キル・ビルのギタリスト、布袋寅泰が出演」として、布袋さんについても触れ、「演奏はエネルギーに溢れ、演劇のクライマックスの舞台を作り上げた。閃光、刺激的なギター、そしてロックミュージック。この演劇のほかの場面とは正反対でとてもうまくいった」と評価した。 また「#WeThe15」のキャンペーンについても紹介し、「この15は世界人口の15%にあたる12億人の障がい者を表している。キャンペーンは開会式で立ち上げられ、障がい者が直面している障壁について認知を高める狙いがある」と伝えた。 また最終聖火ランナーが3人によるリレーだったことについても注目。 「パラリンピックの3つの聖火が聖火台に点灯されるためにスタジアムへと入ってきた。1つの聖火ではなく、3つの聖火で行うことは共生社会のコミュニティーをより意味するものとなった。水素を燃料とした聖火台はパラリンピックの利用としては初めてのもので、この夜の最後のイメージが照らされた」と続けた。