中日・根尾昂、主軸斬りで『充実の秋』アピール 今キャンプで初のシート打撃登板「想像以上に濃い毎日です」
◇11日 中日秋季キャンプ(沖縄) 中日の根尾昂投手(24)が11日、沖縄秋季キャンプ3日目で初となるシート打撃に登板した。打者8人に対し1安打、2三振、1四球で2イニングを無失点。得点圏に走者を背負った場面で、細川成也外野手(26)をスライダーで見逃し三振に仕留めるなど、主力斬りでアピールした。 今キャンプ初のシート打撃。井上監督が真後ろで見守る中で根尾が先陣を切った。1イニング目は1死から村松に左越え二塁打を浴び、得点圏で打席には細川。カウント2―2からスライダーで見逃し三振を奪った。2イニング目は福永、岡林を打ち取り、最後は村松を追い込んでから再びスライダーで見逃し三振に封じた。 「体を追い込んでいる中で投げられたのが成果。いろいろと組み立てながら投げました」 全球種の質の向上をキャンプのテーマに挙げている。スライダー、カーブ、フォークと全ての持ち球を投げ、直球の最速は146キロ。登板後には細川へ歩み寄り「一番の右打者。どういうふうに感じたのかなと気になったところがあった」と意見を求めた。 「毎日が試行錯誤」と語る右腕。思い返せば、投手転向イヤーだった2年前の沖縄秋季キャンプでは初のブルペン入りで制球が定まらず、内角への直球を課題にしたストライクテストが強制終了となった。昨季と今季で1軍登板は計5試合のみ。ふがいない成績が続いている中で最強化選手に指定された。
内容の詳細は明かさないものの、多くの課題に取り組んでいる。「フェニックス・リーグ(10月の秋季教育リーグ)でやってきたことと方向性を変えています。今はいい感じです」。井上監督は「試行錯誤するやつ。試している途中なんだろうなと練習の意図を感じた。やっていることに対して『ノー』とは言わない。どんどんやればいい」と後押しした。 「想像以上に濃い、毎日です」と午前6時すぎに起床。この日はシート打撃練習後に陸上競技場での過酷なランニングメニューをこなした後も、ブルペンでトレーニングに励んだ、今度は海沿いをランニング。海から帰ってくると、再びブルペンへ。黙々と個別練習に向き合った。午後6時ごろに球場を後にし、宿舎で入浴、夕食、ストレッチ。めまぐるしく過ぎる毎日で成長のきっかけをつかみたい。
中日スポーツ