関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文2)決断力、勇気が経営者に欠けていた
不正なプロセスはあったのか
産経新聞:すいません、ありがとうございました。引き続き内容について少しお伺いさせてください。概要の15ページ辺り、今ご説明もありましたが、森山氏からの謝礼が、それらの企業から経済的利益を得るという構造、仕組みを維持することが主たる目的であったというふうに書かれています。今回の一連のことを振り返って、関電側と森山氏側で、いわゆる便宜供与というか、工事発注に対して不正なプロセスはあったというふうに、どのように結論付けられているのか、あらためて整理して教えてください。 但木:森山氏はまず情報、例えば来年どのぐらいの工事が出るんだと、ある企業にね。あるいは関電全体でどのぐらいの工事が出るんだと。その中でどれだけのことをやらせてもらえるのかっていう、その情報を得たり、あるいは個別の工事の情報。今度あそこにこういうのが出るというような、そういう情報を得たりしていました。そのほかに、この工事をやらせてくれと。それから来年はこれだけの額の工事をやらせてくれという要求もしています。 それらは、皆さんが持っている厚いほうの版ですね。これの120ページぐらいから、あれがあるんですよ。デジタルフォレンジックの具体例がずっと引用されてますから、それをお読みになると、非常にリアルに、どういうことを頼んできたのかというのがお分かりいただけると思います。
不正な工事発注があったのか
産経新聞:関電側が行われた社内調査では工事発注に不正なプロセスはなかったというふうに記載がありましたが、今回のこれはもう不正な工事発注があったというふうに理解していいんでしょうか。 但木:私どもはそう判断しています。やはり取引っていうのは公正であるべきで、本来は関電といろいろな企業との間で公正にその業者を選定すべきであると。ところがこの企業に工事を発注してくれというふうに頼むっていうふうに頼むっていうことは、他の企業にとってはまず不利益だっていうことと、それからもう1つは、もしかしたら競争したら価格はもっと安くなるかもしれない。あるいは競争入札にすればもっと安くなったかもしれない。そういう可能性をつぶしちゃうわけですから、やっぱりそれは大きな不正、コンプライアンス違反というふうに思っております。 【書き起こし】関電の金品受領問題 第三者委が会見 全文3へ続く