右直事故に遭わないためにできることは？

バイクに乗るには絶好の季節。一方で、気をつけたいのが交通事故です。警察庁の発表によれば、2023年に起きた交通事故のうち、バイク乗車中の死者数が増加。特に、クルマとの右直事故が多く、そのうちの約9割がバイクの直進中に発生したといいます。 昔から、バイクの事故で多いといわれる右直事故ですが、主にどんなことが原因で、どんな対策法があるのでしょうか？ 【画像】警察庁交通局発表の資料や関連画像をギャラリーで見る（14枚） 文/Webikeプラス 平塚直樹

2023年に起きた交通事故死者数の傾向

交通事故死者数・重傷者数の推移（出展：警察庁 交通局「令和5年における交通事故 の発生状況について」）

警察庁が、2024年3月7日に発表した「令和5年における交通事故の発生状況について」という資料では、2023年の交通事故による死者数や、重傷者数はいずれも増加。全体の死者数は2678人（前年比＋68人、＋2.6％）、全体の重傷者数は2万7636人（前年比＋1609人、＋6.2％）だったといいます。 また、「二輪車（自動二輪車・原付バイク）乗車中」、「自転車乗用中」、「歩行中」がいずれも増加。なかでも、バイクに乗っている際の交通事故では、 ・死者数：2022年435人→2023年508人（＋73人） ・重傷者数：2022年6398人→2023年6630人（＋232人） と、いずれも増加したそうです。 加えて、バイク乗車中の死者数を事故類型別で見た場合、車両同士の事故、いわゆる車両相互事故が2022年の277人から2023年は340人と大きく増加（+63人）。なかでも、車両相互事故の相手当事者では、「自動車」が96.8％と圧倒多数だったそうです。 さらに、バイク乗車中にライダーが死亡した車両相互事故の類型内訳では、「右折対直進」が2023年は113人と最多（2022年の82人から＋31人）。そのうち、約9割となる97人が、バイク直進中の右直事故で死亡したという結果も出ています。 ちなみに、これも警察庁のデータによれば、2022年の二輪乗車中死者数でも、右折対直進がトップ。バイクの右直事故については、昔から注意喚起などがなされてますが、そうした傾向は今も変わらないようです。