昇格組に敗れたミランを伊紙が酷評「戦慄の守備。パルマの若手を甘く見ていた。フォンセカが主犯」
日本代表GK鈴木彩艶が所属する昇格組パルマに敗れたミランについて、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が26日、特集記事で酷評した。 今夏、ポルトガル人指揮官パウロ・フォンセカの下で再出発したミラン。だが開幕戦ではトリノとホームで引き分け、第2節では敵地でパルマに敗れてスタートダッシュに失敗した。そんな中、ミラノに本部を置くイタリア紙は、「プレスができず、戦慄の守備、脅威にならぬボール保持…フォンセカの罪」との見出しで糾弾。ミランの悲惨な状況の「主犯はパウロ・フォンセカだ」などと主張した。 同紙はまず、ミランの「悲惨な守備」に注目。トリノ戦とパルマ戦のわずか180分間で4失点も記録したとし、実際は「もっと失点していた可能性もあった」と指摘した。ケガのアルバロ・モラタに代わって先発したノア・オカフォーは、ルカ・ヨヴィッチよりもプレスに適しているとの判断で起用されたはずだが機能せず、「プレスは1人の選手によるものではなく、組織的でなければならない」と苦言を呈した。さらに新加入のストラヒニャ・パヴロヴィッチが「空いた多くの穴を埋め」、たった1人で「解決していたが、いくら優秀でも選手1人では足りない」と続けた。 また、「フォンセカやスタッフ、選手の多くがパルマの若手をやや甘く見ていた」とも指摘している。「パルマはセリエBでの直近の2シーズン、最もフレッシュで縦を意識したカルチョを表現していたチームであり、慎重に扱うべきチームだった」と分析した。「フォンセカがパルマを研究しなかったとは言わないが、少し過小評価したのだろう。われわれはそう思っている」と結論付けた。
■ゴールを嫌う10番レオン
さらにミランについて「プレーのアイデンティティがあいまい」で、「ボールポゼッションは間延びしていて無意味」であると批判としたほか、10番のラファエウ・レオンも「シュートにおいて影響力がない」と酷評している。「レオンは、素晴らしい有望株のステータスから成熟した王者へとレベルを上げることができない」と指摘。「彼は、ドリブルして加速する左サイドの“やりやすいゾーン”にとらわれている。まるでゴールを嫌い、ゴールよりもアシストが重要と考えているかのように、カットインすることはめったにない」と批判した。「25歳なら、もっと闘志を示して冷酷になり、シュートまで責任を持つべきだ」と続け、「クリスティアーノ・ロナウドに憧れているはずだが、若い頃のCR7はゴールにこだわっていたのに対し、レオンは異なる」との見解を示した。