高齢の母と同居のため「暑くないとか関係なく冷房はつけっぱなしにして」と伝えてエアコンは常時ONです。7~9月までリビングのエアコンを1日中つけていたら電気代はいくらかかるでしょうか?
夏の暑さ対策には、エアコンの使用が必須です。特に高齢者がいるご家庭では、エアコンを使用して熱中症リスクを下げる必要があります。ただ、エアコンの使用には扇風機と比べて多くの電気代がかかることが気になるところです。 そこで本記事では、エアコンを3ヶ月つけっぱなしにした場合の電気代を解説します。また、日本の夏の平均気温や電気代の推移についても解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
エアコンの電気代はいくらかかる?
エアコンの電気代は、エアコンの消費電力と電力単価をかけることで求めることができます。(公社)全国家庭電気製品公正取引協議会が設定する、電力料金の目安単価は1キロワットアワーあたり税込31円です。エアコンの消費電力は、635ワットとして計算します。 1キロワットアワーあたりの電力単価31円に635ワットをかけると、1時間あたりの電気代は31円×0.635=19.685円(約19.7円)です。24時間つけっぱなしにした場合の電気代は約19.7円×24=約473円となります。 24時間の電気代約473円のエアコンを、7~9月までの約90日つけっぱなしにした場合の電気代は、約473円×90日=約4万2570円です。 3ヶ月間24時間つけっぱなしにしているとさすがに電気代は高くつきますが、年々上昇する夏の平均気温による熱中症のリスクを考え、エアコンを適切に使っていく必要があります。
昔と比べ夏の平均気温はどれぐらい上がっている?
昔は今ほど気温が高くなく、エアコンの使用頻度もそれほど多くありませんでした。しかし、地球温暖化の影響により気温は年々上昇しています。気象庁が公表したデータを基に、8月の東京都の平均気温の変化を図表1にまとめました。 図表1
気象庁のデータを基に筆者が作成 平均気温はその年によってばらつきがあるため、気温が高い夏もあれば低い夏もあります。しかし、10年単位で平均気温の変化を見てみると、1950年~60年の8月の平均気温に比べ、2010~2020年の8月の平均気温は3度ほど上昇していることが分かります。 気温が上昇すれば熱中症のリスクも高くなるため、特に高齢者は熱中症に気をつけなければなりません。地球温暖化が進行すれば、平均気温の上昇は今後も続くことが予想されます。電気代が高くなっても、エアコンを使用しなければならない日は増えていくでしょう。