巨人の外野争いが過熱! 阿部監督の"テスト"に応えた「勢いのある若手」
巨人は10月2日のDeNA戦に4-2で勝利した。シーズン最終戦となるこの試合の前には、坂本勇人や丸佳浩といったベテラン勢を登録抹消にして、喜多隆介、秋広優人、佐々木俊輔の若手3選手を昇格させた。阿部慎之助監督としては、クライマックスシリーズを見据えてベテランを休ませつつ、勢いのある若手選手をチェックする狙いがあったのだろう。特にその傾向は外野陣で顕著だった。 【画像】押さえておきたい「2024ドラフトの目玉」たちを厳選! 注目選手のプレー写真&寸評を一挙紹介 1か月ぶりに昇格した佐々木を1番レフトで起用。2番センターにオコエ瑠偉、7番ライトに浅野翔吾がスタメン出場した。そして、佐々木は初回に快足を飛ばしてショートへの内野安打で出塁。3回1死二塁の場面ではセンター前にタイムリーヒットを放って先制点をあげた。 開幕戦に1番センターとして出場し、その試合でヒットを打って華々しいデビューを飾ったものの、その後はプロの壁に何度もぶつかって1軍と2軍を行き来していた佐々木。シーズン最終戦という貴重なアピールの場で2安打を記録してクライマックスシリーズでのベンチ入りに望みをつなげた。 また、オコエもアピールに成功。初回に一塁に佐々木を置いた場面で、ライト前に飛球を打つ。ただ、ライトの梶原昂希がスライディングキャッチを試みるも捕球できず、結果的に二塁に投げられてライトゴロとなる。それでも、右方向の意識を感じられ、献身的な姿勢を見せた。またオコエは、次の打席も一塁に佐々木を置いて今度は追加点となるツーラン本塁打を打っている。 今季の巨人でシーズンを通して外野手の定位置を確保していた選手は丸くらい。残りの2枠は流動的に起用されるケースが目立った。今後の短期決戦では実績だけでなく状態の良さや勢いも重視される。丸は月間打率が5月(.314)、6月(.352)と夏前は良かったが、8月(.235)、9月(.239)と状態を落としており、これだけ若手選手が躍動していることを鑑みると、丸もうかうかしてはいられないだろう。 外野の3枠を巡る熾烈な争いは、クライマックスシリーズのファイナルステージが始まってからも繰り広げられるだろう。さらには、ヘルナンデスも日本シリーズには復帰する可能性が浮上しており、ますます外野のスタメン争いは激化しつつある。プレーオフに突入するタイミングで、チーム内競争は熾烈さを増しており、良いチーム状態でクライマックスシリーズに臨めそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]