鶏肉の入れ方でグンとおいしくなる「水炊き」の作り方
お好みで生姜を加えてもおいしい鶏出汁が取れます。
沸いたら蓋をして30分以上煮ます。つまり、手羽先で「水炊き」のベースのスープを作っているんですね。
あくを取るのは最初に沸いた1回めだけでOK。「取り続けているとスープがなくなっちゃいます」
30分ほど炊いて、黄金色にキラキラと輝く鶏出汁が取れました。ねぎの青いところを取り出し、30分以上放置します。こうするとスープの味が落ち着くんだそう。
スープの味が落ち着くのを待っている間に、他の材料を切りましょう。キャベツはざくざく、ねぎは斜め切りにします。
豆腐は大きめのさいの目切りに。
鶏もも肉は長く煮込まないこと
スープの味が落ち着き、さらに野菜も切れましたか? では、鍋を火にかけ、一度煮立たせてから、鶏もも肉を入れます。鶏もも肉は煮すぎると固くなるので、後から入れるんですね。 「手羽先から出たコラーゲンがもも肉を覆い、しっとりとやわらかく煮上がります」 ふむふむ、大切なポイントです。
鶏もも肉にしっかり火が通り、再度煮立ったら野菜と豆腐を入れます。ここからはお好みの火の通し具合でどうぞ。味付けはこのままでも充分おいしいのですが、お好みでポン酢や柚子胡椒などと召し上がれ。
鶏のうまみとキャベツの甘みが溶け込んだスープがおいしいので、〆は雑炊、うどん、ラーメンと何でもござれ。ぜひ最後の一滴まで堪能してください。
● 野本やすゆき (料理研究家) 東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。 最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。
レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太 文・編集/秋山 都(Web LEON)