《「もはや死語」な流行語ランキング》2位の一発屋芸人を抑えた1位は今や“セクハラ”ワード
冬の風物詩として例年、注目を集める「ユーキャン新語・流行語大賞」。第41回を迎える今年は、「ホワイト案件」「はて?」「界隈」など30の候補の中から、TBS金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』の略称である「ふてほど」が年間大賞に選ばれた。 【画像】「もはや死語」「今も使う」流行語ランキング一覧はこちら! 一年の世相を表す「新語・流行語」だが、過去の流行語を振り返ると、定着する言葉がある一方、“一発屋”として消えていく言葉も─。 「新語・流行語には、瞬間風速を味わう言葉と、汎用性があってそのまま使われ続ける言葉がある。残るか残らないかはその違い」。そう指摘するのは、選考委員を務める漫画家のやくみつるさん。そこで、30代~60代の男女500人に、もはや死語だと思う流行語、今も使っている流行語をアンケート。やくさんとランキングを見ていこう。
「もはや死語になった流行語」トップ5
まずは「もはや死語になった流行語」から。 5位は「おっはー」(2000年)。 「あまりにも古すぎる」(北海道・48歳・女性)、「今では元ネタを知らない人が多いと思う」(香川県・35歳・男性)、「10年以上使っていなくてダサい」(千葉県・42歳・男性)と、62票を集めランクイン。フジテレビ系のバラエティー番組『サタ☆スマ』で香取慎吾扮する慎吾ママが使い、ブームとなった。 「当時は子どもたちはもちろん、いい大人が若い人に媚びようとして使っていた。私の感覚としてはこれがいちばん古い印象がありますね」とやくさん。ただし、死語入りも決して不名誉なことではないと話す。 「本当に廃れたら出てこない。言葉によって当時の風景を鮮やかに思い出す、一つのツールになっている。だから光栄なことだと思います」(やくさん、以下同)
流行りの食べ物は“常連”
4位は「じぇじぇじぇ」(2013年)。 「一時的なブームでもう耳にすることがない」(北海道・69歳・男性)、「意味不明のまま言葉だけが突っ走ってたイメージ」(長崎県・47歳・女性)、「懐かしいけど使う機会がない」(千葉県・49歳・女性)、「今さらカッコ悪くて言えない」(奈良県・50歳・男性)、「耳ざわりが悪い」(東京都・49歳・男性)と71票。 岩手県の一部地方の方言で、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で注目された。 「自分のルーツは東北なので、今も何かあるとあえて言っちゃいそうですけど。みんな冷たいなぁ」 朝ドラ発の新語・流行語は多く、今年は『虎に翼』の「はて?」がノミネートされた。 「朝ドラはあえて流行らせようとしているところがあって、そこはくみ取ってあげたい気持ちもある。ただ今期の朝ドラはどうもウケが悪いようで、どう巻き返してくるか。流行語の一つも入れ込んでくるとまた違うのでしょうけど」 3位は「タピる」(2019年)。 「タピオカを飲んでいるのも見かけなくなった」(香川県・53歳・男性)、「ここ数年、周りで聞いていない」(千葉県・61歳・女性)、「この言葉を周りで一度も聞いたことがない」(京都府・38歳・女性)、「まったく覚えていなかった」(山口県・66歳・女性)と80票獲得。 タピオカドリンクのブームで使われるも、その人気に陰りが訪れた今では死後に。 「ブームの衰退とともに消えていく運命の言葉。あのころ栃木県の足利駅前でタピオカ屋さんが出ているのを見た覚えがある。それだけ流行っていたということ。そこもハナからずっとタピオカ店をやるつもりはなくて、ブームが去った今はたぶん業態を変えているでしょうけどね」 流行りの食べ物は「新語・流行語」に入りがちで、過去には「マリトッツォ」(2021年)や「食べるラー油」(2010年)などが、今年は「アサイーボウル」と「インバウン丼」の2つが候補に。 「ただ『インバウン丼』は単なる流行り言葉とは性質が違って、円安が続いて海外から観光客が押しかけているうちは廃れそうもない。できれば早く消えてほしい言葉だけれど、日本がそういう国になっちゃったということ」