巳年は“蛇”ゆかりの神社仏閣で初詣!都内には不思議な像や白蛇伝説が残る場所も…参拝スポットでの作法を紹介
「蛇」に関連するお守りも
不忍池辯天堂では、初詣やお守りにも注目だ。 不忍池辯天堂の初詣は「二年参り」という形式がある。これは、12月31日~1月1日の“年またぎ”にかけてお参りすることで、旧年と新年、2年分の御利益があるとされる。 「お堂の中でお祈りを続けられるよう、夜中もお堂を開けております」 このほか通年で、辯才天、宇賀神をはじめとした「蛇」に関連するお守りを授与する。12日に1度の吉日「巳の日」のみ並ぶ、お守りもあるそうだ。 もうひとつ「蛇」と深いつながりを持つのが、品川区にある「蛇窪神社」だ。
夢枕に出てきた“白蛇伝説”
蛇窪神社の創建は1323年ごろ。大干ばつに襲われた際、僧侶が断食をして龍神に雨乞いをしたところ大雨が降った。そのことに感謝し、社殿を作ったことが始まりとされる。 そんな蛇窪神社には、“白蛇伝説”がある。 蛇窪神社の境内にはかつて、白蛇が住んでいたが、水場がなくなったことでやむなく別の場所に移り住んだ。その白蛇はある日、近くの村人の夢枕に現れて「1日も早く、もとの住み処に帰してほしい」と懇願してきた。 この話を聞いた当時の宮司が、辨財天の使いの動物が蛇であるつながりもあり、厳島神社の辨財天と共に白蛇を祀ったという。これが、蛇窪神社にある「白蛇辨財天社」とされる 。
蛇と龍につながるお参りスポット
蛇窪神社の権禰宜・須永夏美さんによると、お参りする際のメインスポットは次の3つ。 白蛇辨財天社 二礼二拍手一礼で願掛けをする。辨財天の使いの動物が蛇であるゆかりから「金運」をつかさどるという。また、一般的な辨財天が琵琶を持つ姿から「芸事」の上達にもつながるとされる。 撫で白蛇 2匹の白蛇の像があるので、頭から体全体、中央の丸い玉(宝珠)の順番でなでるのがお勧め。蛇が脱皮して成長する姿から、自身の悪い状態を浄化し「再生や気力の復活」を助けるとされる。 蛇窪龍神社 二礼二拍手一礼で願掛けをする。神の使いである白蛇は「8匹目で白龍になる」という伝承から、7匹の白蛇と全長8mの白龍の像が奉納されている。「巳が龍になる」が「みがたつ(身が立つ)」と読めることから「立身出世」をもたらすと言われる。 このほか、蛇は“財産の守り神”としての信仰もあるため、社会やお金が良い方向に巡るよう願う「銭回し」、お金を清めて増えることを願う「銭洗い」などのスポットがある。 須永さんはお参りする前に、御祭神へのあいさつをしてほしいとも話す。 「まずは本殿の御祭神様(「天照大御神」「天児屋根命」「応神天皇」の三柱)にごあいさつをしてから、立身出世や財運隆昌などのお願いをするのが良いとされます」