パン17種類おかわり自由! クラシックなフレンチと自然派ワインが楽しめる渋谷のビストロ
シャルキュトリ✕抜け感赤ワイン
前菜のおすすめは「シャルキュトリ盛り合わせ」。パテ・ド・カンパーニュと地鶏の白レバームースのフランボワーズソース、パンデピス、豚肉のコラーゲンテリーヌ、生リエットが1つのプレートになっている。店では通称“パン泥棒プレート”と呼ばれ、パンが進む味付け。自家製パンはチャージ代に含まれており、17種類が一皿一皿にパンペアリングされている。しかもそれが、おかわり自由というから大盤振る舞いだ。
シャルキュトリ盛り合わせにおすすめなのが、フランス・ロワールのブレンドワイン。「グロローやコー(マルベック)などにシュナンが加わっています。口当たりは赤ワインですが、いろいろなブドウが混ざって白ワインのような抜け感があって、シャルキュトリーにぴったりです」と片野さん。軽快な赤ワインは食事に合わせる最初の1杯としてもバランスが良かった。
ガランティーヌ✕オレンジワイン
この季節は名古屋コーチンを開いてロール状にしてカットしたガランティーヌが登場。詰め物をしたタイプではなく、鶏肉を丸ごと使ったタイプ。白い部分が胸肉で赤い部分がもも肉。ポルチーニのペーストにオランデーズソースをあわせたキノコのソースにレバーの燻製を添えて、こんがりと焼いて提供される。名古屋コーチンならではの弾力のある皮と身で、食べ応えのある味わいを満喫できる一品だ。
ガランティーヌに合わせたいのは、フランス・アルザスのオレンジワイン。「こちらはドメーヌ・グロスの中でも上級キュヴェに当たり、酒質が高いオレンジワインです。冷菜なので、ワインの温度がゆっくり上がるようにシャンパングラスで提供しています」と片野さん。鶏肉をかみしめながら、じっくりとワインの余韻にひたってみよう。
サーモンのパイ包み焼き✕ボリューム白ワイン
メインは「サーモンのクーリビヤック」。クーリビヤックとはロシアの宮廷料理がフランスに渡ったもの。サーモンなどの魚とほうれん草と米をブリオッシュ生地で包んだ料理を指す。今回は、サーモンの背側も腹側も楽しめるよう、パイ生地を使って細長い形で包み焼きにし、トマトの入ったブールブランソースで仕上げてある。現代風の洗練された見た目のクーリビヤックだ。もちろん美しいだけでなく、サーモンのおいしさがパイのサクサク感やソースの香り豊かな甘酸っぱさとともにいただけてかなり満足度が高かった。