“若さ保つワイン”が人気 女性の商品選びの新基準に
若さや美しさの維持に役立つ可能性があるワインが登場し、小売店頭での取り扱いがじわり広がっている。認定機関もある「エイジングケアワイン」は、健康志向の女性需要を取り込める提案として、小売店の女性バイヤーを中心に関心が高い。店頭でワイン選びに迷う消費者にとっては健康軸での新基準になり得る。機関では認定検査(無料期間)を受け付け中で、市場でのさらなる広がりが期待される。
「エイジングケアワイン」認定機関も
エイジングケアワインは、有力ワインインポーターのモトックスが今年3月から出荷を開始した。モトックスは同志社女子大学との共同研究で、一定条件を満たすワインを飲用することにより、老化現象や一部疾患の進行予防(糖化ケア作用)に役立つ可能性があることを突き止めた。 両者が共同設立したエイジングケアワイン研究所では、ワインを検査し糖化ケア作用を有する銘柄をエイジングケアワインに認定している。モトックスが注力する認定ワイン8品目の3~4月の販売実績は、家庭用を中心に提案し前年比20%増(金額ベース)と好調なスタートを切った。 本紙の取材で、エイジンングケアワイン研究所の田邉貴昭所長は「研究成果をワイン業界に還元したい」と語り、市場でエイジングケアワインのアイテム数を増やし、消費者にワインの新たな選択肢を提供したいと話した。 研究所では、8月19日から通常有料の検査を無料(1社24本まで)にして検査受付を開始した。同業他社のインポーターや国内ワイナリーなど多数の事業者からのエントリーを募る。締め切りは10月4日。エイジングケアワインとして認定されれば、認定ロゴシールや販促物などを提供。ワインは産地やブドウ品種など多様な要素があり、商品選びに迷う消費者が少なくない中で、新たな健康軸での提案として店頭での視認性を高めることができる。 田邉所長によると、エイジングケアワインに認定されやすいワインの特徴として、ポリフェノール含有量の多い赤ワインで、特にピノ・ノワール種を使ったワインが基準を満たしやすいという。 この条件を念頭に置き検査にエントリーしてもらえれば、出品アイテムのうち7割前後の認定率が期待できるとしている。
日本食糧新聞社