【NBA】グリズリーズ番記者に聞く河村勇輝の評価「司令塔としての力量はすでに上質」
メンフィス・グリズリーズと無保証のエグジビット10契約を結ぶ河村勇輝(23)がプレシーズン戦でまずは好スタートを切っている。 八村塁は何位? 全30チームの先発パワーフォワードをランキング|NBA 2024-2025シーズン 最初の2戦では第4クォーターにプレイタイムを得ると、12日、敵地でのシカゴ・ブルズ戦では第1クォーターにコートイン。不出場の主力が多かったこともあって23分48秒をプレイし、2得点(FG 0/5, 3P 0/5, FT 2/2)、8アシスト、1スティール、4ファウル、2ターンオーバーという成績を残した。 この日はショットこそ決まらなかったものの、アシストはチーム最多。チームは最大21点差を逆転して124-121で接戦を制し、プレイメイカーとして貢献した河村は勝利の立役者の1人になった。 その試合後、グリズリーズの公式サイトなどにコンテンツを供給する地元メディア『グラインド・シティ・メディア』のマイケル・ウォレス記者に意見を求めた。2016年10月以降、グリズリーズを見守って来たベテランアナリスト、ウォレス氏の目に河村の現在、未来はどう映っているのか。
――ここまでの河村をどう見ていますか?
マイケル・ウォーレス(以下、MW):ユウキが出場すると、コート上のエナジーが変わる。その存在は“ダイナモ”という形容が相応しい。これまでのところは優れた結果も出し、チームにインパクトを与えている。恐れを知らず、ペースを効果的に変えるのがうまく、スピードを活かしてボールをプッシュする。 12日のブルズ戦ではザック・イディーのダンクを鮮やかなパスで演出し、敵地シカゴのファンをもどよめかせていた。自信に満ち、自分のやるべきことがわかっているという印象。まだシューティングに磨きをかけなければならないし、ゴール周辺のフィニッシュを上達させる必要がある。ただ、司令塔としての力量、チームにスパークを与える役割はすでに上質なものがあることを示して来ている。
――事前に予想していた以上のプレイをしていると言えるのでしょうか?
MW:私はパリ五輪でのユウキのプレイを見ていたから、彼がどんな選手になれるのかをある程度は予測できていた。そこでの成果を見て、正当な機会さえあれば結果が出せる選手だと思っていた。 確かでなかったのは、ユウキにプレシーズンでどれくらいの出場機会が与えられるのかという点だ。ジャ・モラント、マーカス・スマートが復帰し、スコッティ・ピッペンJr.もいるグリズリーズではプレイタイムを得るのは難しいかとも考えた。ところがプレシーズンではこれまでのところ、一定の出番を得られている。 “プレイの方法を知っている選手”という印象自体は変わったわけではない。予想外のことがあったとすれば、ユウキがチームメイトたちからすぐに受け入れられたこと。また、英会話に積極的に取り組み、アメリカのカルチャーに適応しようと努めていることには感心させられている。コート外のことに関しては少し驚かされている。