「彼は毎回見落とされてきた」角田裕毅のレッドブル昇格が見送られてきたことに、元F1ドライバーが疑問を投げかける
元F1ドライバーで『Sky F1』のコンサルタントを務めるアンソニー・デビッドソンは、RBの角田裕毅のレッドブル昇格が“毎回”見送られている理由が理解できずに困惑している。 【写真】2021年F1第1戦バーレーンGP 9位に入賞した角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) 角田は2021年にアルファタウリ(現RB)からF1にデビューし、開幕戦バーレーンGPでトップ10フィニッシュを果たした。モータースポーツ界の最高峰に加わった角田の1年目は一貫性に欠けており、彼は何度か大きなクラッシュを起こして不安定な状況に陥ったが、その後のシーズンでは進歩が続き、角田はニック・デ・フリース、ダニエル・リカルドと続くチームメイトたちを圧倒していった。 この夏、24歳の彼はRBとの契約を延長したが、レッドブルは彼をチャンピオンシップリーダーのマックス・フェルスタッペンと組ませることに依然として躊躇している。F1のサマーブレイク中、レッドブルでのセルジオ・ペレスの状況が危ういといううわさが飛び交っていたときは、リカルドやリザーブドライバーのリアム・ローソンでさえ、ペレスの代役の最有力候補として取り沙汰されていた。デビッドソンは、『Sky Sports F1』のポッドキャストの最新エピソードで、なぜ角田がレッドブルのドライバー計画においていつも選ばれることがないように見えるのか、理解するのに苦労していることを認めた。 「彼らはあの魔法を探している」と、スーパーアグリF1チームのドライバーだったデビッドソンはコメントした。 「おそらく、かつてのダニエルはそれをもたらすことができただろう。おそらく、彼は裕毅より確実に先を行っていただろうが、裕毅はF1入りして以来、レベルを上げてきたと思う」 「参入したドライバーがマシンをオーバードライブさせ、衝突させ、スピンさせるのはごく普通のことだ。少し落ち着くのを待っていれば、彼らは落ち着くが、リズムを失っているため動きが遅くなる。裕毅はそんな道のりを経験してきたが、もはや彼は誰かが思い出すようなあのドライバーではない。彼はかなり洗練されていて、今では完成品となっている」 「かわいそうな裕毅は、いまだに同じ非難を受けている。角田に対してそうすることが、誰にとってもいまだに容易なことだとは思えない。彼はこのことについてどう感じているのだろうか? 彼は毎回見落とされてきた」 「ローソンや、リカルドのようなより経験豊かな年長ドライバーが戻ってくる。ニック・デ・フリースも彼と対戦した。そして彼は毎回彼らに勝ち続けている。それは単なる偶然ではないはずだ」 フェルスタッペンと対戦するのは、リカルド、ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボンが過去に経験したように、どのドライバーにとっても特に精神的に大きな挑戦だ。しかしデビッドソンは、角田にはフェルスタッペンとともにレースをするための回復力と不屈の精神があると考えている。 「なぜ彼にチャンスが与えられないのか?」と、デビッドソンは疑問を呈した。 「なぜ裕毅がペレスに代わるチャンスについての話を聞かないのか?」 「彼の方がもっといい仕事をするだろうか? 彼は気性の激しいドライバーだ。彼がマックスによって精神的につぶされるとは想像できない。彼は回復力のある性格をしている。それがリカルドが直面していた問題だったと思うが、誰もそのことを強調していなかった」 [オートスポーツweb 2024年10月06日]