コウメ太夫「僕みたいな自虐をしてほしくない」シングルファーザー歴15年の子育て術 #家族とわたし
厚生労働省の調査によると、近年離婚率の上昇に伴い、ひとり親世帯も増加傾向にあるという。白塗りの着物姿で、自虐的な言葉と共に「チクショー」と叫ぶキャラで人気を博した、芸人のコウメ太夫さんは17歳の子を育てるシングルファーザーとしても知られている。「息子には僕のような自虐をしてほしくない」と語るコウメ太夫さんに、シングルファーザーになってからの子育てや子どもとの向き合い方について聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice)
仕事が少なかったけれど、その分子どもと向き合えた
――コウメ太夫さんがシングルファーザーになられたのはいつ頃なのでしょうか。 コウメ太夫: シングルファーザーになって15年ですね。子どもは17歳の高校2年生になりました。あんなに小さかったのに、急に大きくなったように感じます。年月だけ見ると時間が経ったなと思いますが、あっという間な感じがするときもありますね。もう僕より身長が高くて、ふとしたタイミングで「へえ、大きくなったな」と思います。 ――お子さんが小さい頃はどのような生活をされていたんですか。 コウメ太夫: シングルになってからは僕の母親とも一緒に暮らしていました。なので、まるっきり一人ではなかったんですが、彼が小学校に入るまでは、僕がほぼ毎日面倒見ていましたね。 彼が寝ている間に起きてご飯を作って、起きたら食べてもらって。それから、保育園に預けていました。そして、そのまま夜の献立に必要なものを買いに行って、家に戻ってちょっと休憩して。休憩が終わったら、夜ご飯を先に作ったり、保育園に迎えに行ったり……そんな流れで、夕飯を食べた後は本を読んであげたりとか、電車のおもちゃのレールを長くつなげて走らせたりとかしていました。 当時、お仕事がものすごく少ない時期だったんですよ。子どもにとってはいいことだったかもしれませんが、僕にとってはありがたくないことに本当に少なかった。だから、彼とはすごく向き合う時間が多かったんです。ただ、たまに僕の仕事が入ったタイミングで、おばあちゃんもいないというときもありました。そういうときは、朝から夜まで長く預かってくれる保育所に子どもを預けて、仕事に向かうということをしていましたね。預ける朝の時間がものすごく早かったのを覚えています。