4年契約だった阪神・梅野 背水の来季12年目 「数字」でも引っ張って球児監督の胴上げ誓う
阪神の梅野隆太郎捕手(33)が25日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の1億6000万円でサインした。今季が3年契約の3年目とみられていたが、実は4年契約だったことを明かして来季、契約最終年に向かう。「数字」というフレーズを何度も口にし、プロ12年目でのキャリアハイへ意気込むとともに、正捕手として藤川球児監督(44)の胴上げも力強く宣言した。 逆襲を期す来季へ、梅野の決意は言葉になって表れた。 「個人的にもっと数字を残していかないといけないと思っています。来季はしっかり数字を残したい」 何度も口にしたのは「数字」というフレーズだった。リーグ連覇を目指した11年目の今季はチームの捕手最多となる95試合に出場して投手陣をけん引したものの、打撃では打率・209、0本塁打、15打点。「チームとして、個人として申し訳ないなという数字が残りました」。だからこそ、こだわるのがその「数字」。具体的な目標こそ口にしなかったが、打撃ではすべての部門で自己最高を目指すことを宣言した。 「打つ方に関してはキャリアハイを出してやっていきたいなと。攻撃面でも守備面でも走塁面でも積極性を出していきたい」 19年に残した打率・266、9本塁打、59打点を上回るバットでのパフォーマンスを12年目のミッションに設定。加えて、梅野自身が大事にしてきた進塁打や好機での打点など「最低限でも最高の仕事」も徹底し、チームに貢献する構えだ。 若手の台頭も刺激に変える。「(チームとしては若手が)下から出てこないといけない。自分自身はそこに負けないように結果を残して頑張りたい」。チームには栄枝、藤田、中川ら次世代の若手捕手も控える。切磋琢磨(せっさたくま)しつつ、グラウンドで自らが叩き出す数字で待ったをかけるつもりだ。 会見では21年オフに結んだ3年契約が、実は4年契約だったことも明かした。34歳シーズンとなる12年目。現役時代にバッテリーも組んだ藤川監督を男にするべく、最後も言葉に力を込めた。 「(藤川監督も)結果というものに対してすごい大事にされている方。いい意味で(監督の)期待を裏切るようなプレーで結果を残して、最後に監督を胴上げできるように」 数字に裏付けされたフル回転で、V奪回へのけん引役となる。(遠藤 礼) 【梅野に聞く】 ――野手最年長。 「意識しないことはないですけど、プレーでも数字でも引っ張っていけるようにやっていきたい。藤川監督を胴上げできるよう責任と意地を来年は見せたいなと思います」 ――オフのトレーニングは。 「基本的に11、12月と野球の練習もしっかりしながらトレーニングで今のうちに貯金をしっかりつくって、1年間戦う。しっかり完走できるような体づくりとコンディションを整えていきたい」 ――捕手として大事なことは。 「優勝を目指すためには勢いだけじゃなくて連敗を止めるストッパーというか、そういう試合もけっこうキーポイントになったりするんじゃないかと思う。そういう試合を大事にしていきたい」