中古販売店で「CCCD」を見つけた!買っても大丈夫?パソコンの取り込み時や再生時に壊れない?
たとえばロックバンド・くるりの岸田繁さんは2016年6月にTwitter(現X)で、CCCDの音質の悪さをめぐってレコード会社と対立したことを告白。岸田さん自身もCCCDにより自宅コンポも故障したとも明かしているほか、一連の投稿の中で「結局出したらあかんモンを出したら負け。勝ち負けやないけど、本気で譲れへんもんを譲ったら負け。」とも述べています。 ■CCCDのセキュリティ上の問題 CCCDはセキュリティ上での重大な問題も抱えていました。2005年、ソニーBMG製のCCCDにマルウェアの類似する技術が仕込まれていたことが問題に。この問題は、セキュリティ企業F-Secureが指摘したもの。具体的には2005年3月からソニーBMGがCDに採用していたコピー防止技術が、マルウェアの一種であるrootkitに極めて近しい技術であるというものでした。 この問題はアメリカ全土で訴訟に発展しました。SONY BMGはマルウェア類似技術を採用したCDを2005年に1200万枚以上販売したと言われており、中古輸入盤の形でその一部が日本で流通しているおそれもあります。
CCCDでリリースされた作品は「再販」されているケースも多いので通常のCDで購入しよう
このように再生機器やパソコンのCDドライブが「CCCD」を想定して設計されておらず、CDコンポに故障リスクがあることや、法的な問題、セキュリティ面での問題などCCCDは多数の問題を抱えていました。 つまりCCCDは中古販売店でCDの棚に並んでいようと、規格上は正式な意味での「CD」とは言えないでしょう。つまり音楽CDをお求めの方には、中古CCCDの購入は必ずしもおすすめできません。 CCCDでリリースされた作品は後年CD-DAとしてもリリースされたものや、長い年月が経ったことでリマスタリングされたうえで再販されたケースもあります。たとえばロックバンド「L’Arc~en~Ciel」のアルバム「SMILE」は2004年に国内で、CCCDでリリースされました。しかし同作は米国でもリリースされ、米国盤はCCCDではなくCD-DA盤で販売されました。 また同作は2022年にリマスタリングされ、2024年現在はダウンロード配信などで楽しむことができます。このように「CD-DAとして再販されたものを探して購入する」か「同じ作品をダウンロード配信で楽しむ」ことを基本的にはおすすめします。
オトナライフ