中古販売店で「CCCD」を見つけた!買っても大丈夫?パソコンの取り込み時や再生時に壊れない?
CCCDは「音楽用CDの規格に準拠していない」ため中古でも要注意
00年代に波紋を呼んだ「CCCD」ですが、2024年現在でも音楽CDを取り扱う中古店では「通常のCD」に混ざるようにして店頭に並んでいるケースがあります。CCCDを中古で購入してCDプレーヤーで再生したり、パソコンでリッピングすることに危険性はないのでしょうか。 結論から言えば、CCCDは「音楽用CDの規格に準拠していない」ため中古でも要注意です。 通常のCD規格であるCD-DAとは異なり、CCCDはエラーデータを意図的に含むことで、パソコンでのリッピングやコピーを防ぐ仕組みになっています。よって「CDの再生機器」では「CCCDの正常な再生」は保証していない場合が多く、故障を誘発するリスクがあります。 たとえば2002年にはカシオが自社のCD再生機でのCCCDの再生について「動作や品質の保証はしかねる」という警告を公式サイト上に掲載しています。なおこうした問題は2004年には衆議院の国会質問で取り上げられ、問題視されるほど大きな騒動となりました。 ■消費者契約法に基づく問題点 00年代当時、CCCDが再生できない場合や機器に故障が発生した場合でも、レコード会社や業者は返品や返金に応じない姿勢を見せていました。この点について、2004年には民主党の川内博史衆院議員(当時)が「消費者契約法上、問題があるのではないか」という内容の質問状を政府に提出しています。 消費者契約法では事業者側に故意や過失がある場合、消費者は損害賠償を請求できます(消費者契約法第8条)。CCCDが再生できなくとも返品や返金に応じないのは、消費者契約法に基づいて考えると「おかしい」という見方もできるでしょう。 つまり法的な観点でも問題点を抱えており、政界でも問題視された媒体であると言えます。たとえ中古であろうと、少なくとも通常のCD-DAよりCCCDを優先して購入する理由はないでしょう。 ■「くるり」の岸田繁さんはCCCDによる「CDコンポの故障」「音質劣化」を問題視 ミュージシャンの間では「音質の悪さ」や「CCCDの再生によるコンポの故障」を問題視する声もあります。