遺族年金から毎月「3万円」を振り込んでくれる祖母が心配です。月10万円のうち「3万円」ってかなり渡しすぎですよね?無理をさせていないか心配です
遺族年金とは、国民年金や厚生年金に加入していた人が亡くなった場合に、故人の配偶者や子どもが受け取れる年金です。 今回の記事では、遺族年金の一部を家族に振り込んでいる場合、高齢者が月7万円で生活ができるのかについて解説します。 ▼年金「月15万円」を受け取っていた夫が死亡。妻は「遺族年金」をいくら受け取れる?
遺族年金が受け取れる条件
まず、遺族年金の具体的な内容を確認してみましょう。遺族年金は、故人に関係している誰もがもらえるわけではないようです。遺族基礎年金、遺族厚生年金の受給対象者として「生計を維持されていた」遺族と定められています。 ここでの「生計を維持されていた」というのは以下の要件をいずれも満たす場合をいうようです。 ・生計を同じくしていること(同居していること。別居していても、仕送りをしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます。) ・収入要件を満たしていること(前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5000円未満であること。) 上記より、同居していなかったり、前年年収が850万円以上だったりする場合には、遺族年金を受け取ることができない可能性があるようです。 しかし、年収に関しては、定年退職や今後の年収が下がると判断された場合には対象となる可能性があるようなので、お近くの年金事務所などへ相談してみることをおすすめします。
65歳以上の単身高齢者にかかる生活費
次に、65歳以上の単身無職世帯の生活費について解説します。 総務省統計局が公表している「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、生活費などにかかる1ヶ月あたりの消費支出は平均で14万5430円、社会保険料などが含まれる非消費支出は1万2243円となっています。内訳は表1の通りです。
出典:総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成 月10万円のうち、3万円を家族に振り込んでいる場合、月7万円で生活することになります。上記より65歳以上の単身高齢者が1ヶ月に必要な生活費は約15万円です。したがって、月7万円で生活するのはかなり厳しいといえるでしょう。