20号逆転満塁&21号2ランでダービートップに並んだ阪神の大山はバース以来の本塁打王になれるのか?
阪神の大山悠輔(25)が大爆発した。18日、ナゴヤドームで行われた中日戦で6回に20号の逆転満塁本塁打をレフトスタンドの最上段に運ぶと続く7回にも21号2ランを放ち8-4のスコアで中日を蹴散らした。本塁打ダービーでは、巨人の岡本和真(24)に並んだ。もし本塁打タイトルを獲得すれば、阪神では1986年のランディ・バース氏以来34年ぶり、生え抜きとしては1984年の掛布雅之氏以来の36年ぶりの快挙となる。果たしてタイトル奪取の可能性は?
謙虚に「1本1本増やしていけるように」
“どえりゃあホームラン”だった。 2点を追う6回無死満塁。ナゴヤドームのファンはあっけにとられた。大山がフルスイングした打球がレフトスタンドの上段部分に当たって跳ね返ったのだ。 大山は珍しくバットを持ったまま、しばらく走らなかった。 「打った瞬間ファウルになるかなと思った。切れずに入ってくれてよかった」 逆転の20号グランドスラム。 プロ初の満塁弾を浴びた柳は顔面蒼白となり下を向いたまま動けなかった。 布石はあった。無死一、二塁から、柳が投じた初球が、サンズの頭付近にスッポ抜けた。ユニホームをかすり死球となりフルベースになっていたのだ。 「ランナーを返すだけ。しっかりと自分のスイングをしようと」 大山は、そう考えていたそうだが、中日バッテリーは、インサイドを攻めることができなくなっていた。カウント2-1まで、すべてアウトコース。中日の木下は、このときも外角に低く構えていたが、意図に反して浮いたカットボールを大山は見逃さなかった。 阪神の5番打者はゾーンに入ったのか。 続く7回一死一塁にカウント3-1から中日の3番手、藤嶋が外角低めにコントロールしてきたスプリットを最後は片手でレフトスタンドへ運んだ。 「1点を取られた直後だったので、なんとか1、2点を取れるようにしたかった。ホームランを打てて良かった」 2打席連続の21号2ラン。ついに巨人の岡本に本塁打争いで並んだのである。 「そういう数字は、いいと思うんですが、まだまだシーズン途中なので、1本1本増やしていけるように頑張ります」 大山は、そう謙虚に語った。