日中外相、25日会談 岩屋氏、就任後初めて北京訪問
岩屋毅外相は24日の記者会見で、中国・北京を25日に訪れて王毅共産党政治局員兼外相と会談すると発表した。 互いが利益を得られる分野で協力する「戦略的互恵関係」の包括的な推進と「建設的かつ安定的な関係」構築に向けた方向性を確認したい考え。26日に帰国する。外相訪中は2023年4月の林芳正氏以来で1年8カ月ぶり。岩屋氏は就任後初めての訪中となる。 岩屋氏は会見で、日中関係について「わが国にとって最も重要な2国間関係の一つだ」と強調。「課題と懸案を減らし、協力と連携を増やすために率直かつ突っ込んだ意見交換を行いたい」と述べ、会談成功に意欲を示した。 岩屋氏は李強首相とも面会する予定。一連の会談では、日本産水産物の輸入再開に向けた9月の日中合意の速やかな履行や相次ぐ邦人拘束事案への対応なども協議。中国による東・南シナ海での覇権主義的な行動や、ロシアと軍事協力を強める北朝鮮への対応といった地域情勢も議題になるとみられる。 日中両政府は、文化や観光を通じた両国間の人的交流の拡大を目指す「日中ハイレベル人的・文化交流対話」も25日に開く。日本側は岩屋氏と阿部俊子文部科学相らが参加。中国人が訪日する際に必要となるビザ(査証)の要件緩和を打ち出す方向だ。