「ドライバーの賞味期限は?」10年前のモデルでも飛ぶのか ギアマニア考
競技でもない限り、ゴルフはいつ製造されたクラブでもプレーできる。そうは言っても、あまりに古いクラブではベストスコアをなかなか更新できないのも事実。今回は中古ショップで「ドライバーの賞味期限」についてギアマニアが考えてみた。 【イラスト】そこのアナタ この7人の残念コーデに心当たりありませんか?
メーカーはルールと“にらめっこ”
そもそもクラブはゴルフ規則に沿って作られる。R&Aによってフェースの反発が規制された2008年以降のドライバーは、基本的にルールをクリアしたものばかりで、「クラブヘッドの体積は460㏄まで」、「慣性モーメントコンポーネントは5900 g・cm2まで」、「ペンデュラムテストプロトコルに定められているスプリング効果の制限(フェースの反発規制)」という3つの条件を満たしたものだ。 2004年の規則緩和により、可変ウエートを搭載したドライバーが認められ、実際に2009年から発売された。メーカー各社はこういったルールの“ギリギリを攻めて”、新製品の製造に日々、力を注いでいるのだ。
トッププロが愛する中古でしか手に入らないドライバー
そう考えると、中古ショップで、できるだけ安く手に入れようとするにも、筆者はやはり2009年以降のモデルをおススメしたい。昨今のプロツアーで古いモデルを使っていた代表格が10月の「日本オープン」で優勝した今平周吾。ここ数年、契約先のヤマハの最新モデルを握ってきたが、ナショナルオープンではハードなコースセッティングを考慮して、長い相棒である「RMX 116」に戻した。こちらは2015年発売で、10年近く経っても愛されているというわけだ。 同じ男子ツアー「ACNチャンピオンシップ」で通算7勝目を飾った金谷拓実も、いつでも最新モデルを握れる一流プレーヤーにしては少々古いドライバーを握っている。「G410 PLUS」(2019年)は、発売から5年経過しても人気が高い。2万円台後半が相場で、1年半後に発売された後継モデルの「G425 MAX」(2020年)と同じぐらいの価格で推移している。
まだまだ使える 筆者が勧めたい“年代物”
日本トップのシニアアマが今でも使う歴史的名器がテーラーメイド「グローレ」(2012年)だ。住友ゴム工業(ダンロップ)のモンスターブランド「ゼクシオ」に対抗すべく、アジア限定で発売されたモデル。国内女子ツアーやシニアツアーの選手がこぞって使用し、高く評価されたのが発売してから少し後だったため、中古ショップで大人気になった。現在は5000円前後で見つかるだろう。ボールがつかまり、ミスに強く、アベレージゴルファーには打ってつけ。可変スリーブが現行モデルと違うのが唯一の弱点だろう。