「ドライバーの賞味期限は?」10年前のモデルでも飛ぶのか ギアマニア考
キャロウェイ「エピック フラッシュ サブゼロ」(2019年)は、飛距離性能の高さで話題になった。後ろのウエートを外して、さらに浅重心化して低スピンと飛ばす方法も流行った。ヘッドの挙動はシビアだが、今でも飛距離性能はトップクラス。約1万5000円から見つかる。
賞味期限が今後、長そうなモデル
もう少し新しく、今後も長く使えそうなモデルもコスパ重視で探した。テーラーメイド「ステルスHD」(2022年)はどうだろう。「ステルス」よりも球のつかまりがよく、低スピンで飛距離性能が高い。価格も1万円台後半からだ。キャロウェイ「エピックMAX」(2021年)はミスヒットにも強い。1万円台中盤でも見つかるだろう。 テーラーメイド「SIM2 MAX」(2021年)は同社の“最後”のチタンフェースドライバー。チタンのカップフェースをアルミのフレームで囲み、カーボンで包むという非常に凝った構造で注目された。翌年発売の「ステルス」(2022年)よりも中古では高値で推移して2万円台後半が相場。今のところ高価だが、歴史に刻まれる名器だと思う。
ちなみにプロツアーを楽しんでいると、「プラス」や「トリプルダイヤモンド」といったアスリート向けモデルに目が行きがちだが、安定して性能を発揮できるモデルをオススメしたい。 ドライバーづくりはルールで規制されており、進化の歴史は「飛び」「やさしさ」「操作のしやすさ」という、それぞれが矛盾した要素をいかにバランスよく盛り込むかということに、開発者たちは知恵を絞っている。それぞれのゴルファーが、自分が何を重視したいかを理解していれば、コスパ良くドライバー選びができるだろう。「最新が最善」とは決して言い切れないのだ。(文・田島基晴)