【大谷翔平インタビュー(2)】エンゼルス入りの先輩・雄星に「ロッカー継いでくれたら」
ドジャースの大谷翔平投手(30)が9日(日本時間10日)、報道各社のオンライン合同インタビューに応じた。昨年12月9日にド軍移籍を発表してからちょうど1年。メジャー7年目で自身初のワールドシリーズ(WS)制覇を果たし、史上初の「50―50(50本塁打&50盗塁)」を達成した一年を振り返り、投打二刀流に復帰予定の来季への思い、また二刀流の将来など大いに語った。(取材・柳原 直之) 【写真あり】ドジャースMVPトリオ夫人3ショット 夫人会の集合写真に真美子夫人も! ――今季の自己最多59盗塁でつかんだもの。 「盗塁はリードと帰塁が一番ですね。しっかりとしたリードを取りながら、けん制球がきた時にしっかり戻れるという自信があることが、スタートを切る、または二塁に進んでいく過程で大事」 ――投手復帰する来季は盗塁数が減るという声もある。 「盗塁に関しては、成功数よりも失敗数の方が僕は大事にしたいなと思っているので。何本企画するかより、企画した中でしっかりと成功する割合が高ければ、それが勝利につながる可能性が高い。失敗を減らしていくという作業をしながら、たとえ投手として投げていたとしても進塁した方が可能性が高いのであれば、もちろん行く準備はしたいと思っています」 ――打撃において常々、構えの重要性を語っている。 「自分の中の感覚としては、正しく立てているなというのが一番。腕の高さ、グリップの自分の体からの遠さとかで、重心の位置はズレるんですけど。例えばそれをスタンス(の広さ)で変えるのか、開き具合で変えるのか、手のバランスで変えていくのか、目線で変えていくのかとか、主観の部分では、そういうところが一番大事だなとは思っている。そこさえ整えば、ボールが来る前にある程度打てる予測というのが、しやすいなと思っています」 ――目標を達成するとモチベーションを保つのが難しいという声も聞く。 「野球を始めてから、自分の進む可能性が少しずつ広がってきて、進めば進むほどに、足りない、足りないという野心みたいなのが増えていったという感覚。ここ3年とかのスパンで言うと、“足るを知る”みたいな、自分が十分足りているなという、ありがたいなと思う部分が周りの環境も含めて、多くなってきているので、モチベーションをどう高くしようと思ったことはないですね。MVPをもらったから、優勝したからっていうのは一つの形でしかない。一番大きい部分は、現役でいるうちにどれだけ多く技術だったりとか、フィジカルっていうのを自分の中で高めていけるのかというのが、趣味みたいな部分ではあると思う」 ――昨年まで所属したエンゼルスに花巻東の3学年先輩・菊池が移籍。 「毎年、あいさつをして話させてはもらうんですけど、エンゼルスに行くというのはなんとなく変な感じというかね、あんまり想像がつかないんですけど。ぜひ、僕のロッカーを継いでくれたらうれしいなとは思っています。へへっ」 ――連覇が懸かる26年WBCへの思い。 「もちろん選んでいただけるように、まずはそこの位置でしっかり、呼んでいただけるくらいのそういうプレーヤーでいたいなと思っています。出場することは昔からの目標ではあるので、コンディションによるとは思いますが、何回だろうと出場したいなとはもちろん思っています」