トヨタの自己否定と変革への本気度 「世界に通じるクルマ」へ
「TNGA、46のこと」が掲げるもの
筆者は心からこの全46項目に目を通してもらいたいと、そこから伝わるトヨタの本気を感じて欲しいと思っているが、どうせいくら言っても読まない人は沢山いる。仕方がないので重要ないくつかをピックアップしてサマリーをつける。トヨタの広告を丸写しにするのは、モノ書きの端くれとして嫌なので、短くまとめる。ゆえにトヨタの情熱的な部分は伝わらないと思う。 02. 全ての開発はドライビングポジションから ・理想のドライビングポジション実現のためにシートとステアリングの関係を徹底的に見直した。 03. 新型シートが生み出す、クルマとの一体感 ・理想的なドライビングポジションと安全性、静粛性を両立させるためシートを後ろへ40ミリずらした。後席の居住性に問題を出さないためにシートを薄型化した。 05. ステアリングが伝えるべきもの、伝えてはならないもの ・ステアリングは情報伝達の要だ。タイヤからの情報を残しつつ、不快な振動をカットし、衝突時の衝撃を吸収するためにステアリングを保持する部分の強度を上げた。 18. 小さな心臓? コンパクトパワートレーン? ・エンジンなどのパワートレーンを5年越しで設計し直し、コンパクト化。ボディデザインの自由度を高めた。 23. より広い視界を確保するために ・ボンネットを下げたことでフロントウィンドーの下端をより低くした。これにより、より広い視界を実現した。 25. 拡幅されたトランクルーム 広がる遊びの可能性 ・リヤタイヤの位置ギリギリまで横幅を広げたことにより左右幅が115ミリ広がった。 27. HVバッテリーの移動が可能にしたもの ・従来トランクにあったHVバッテリーをコンパクト化し、リアシート下に移動。スペースの拡大と、低重心化に寄与。 31. 床下のデザインが底上げする燃費性能 ・アンダーカバーの徹底したフラット化と、穴を減らしカバー範囲を拡大することでボディ下面の整流を行い燃費を向上させた。 33. 目には映らないボディの進化 ・新しい環状構造や溶接、接着などの接合技術の改善によってねじり剛性を60%向上。 40. クルマの慣性諸元から走りを変える ・あらゆる部品の重心高、前後左右の重量差などを動的な状態で検討し、最適化させることで走りを向上させて。 41. 「運転、うまくなったね!」 ・同乗者からそう言われるクルマを目指し、運転しやすく、操りやすいクルマに仕立てた。