出さなきゃよかった…。レアル・マドリード退団で化けた元アカデミー選手(2)圧倒的な攻撃力!世界最高峰の右サイドバック
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で最多優勝を誇るレアル・マドリードは、毎年のようにスター選手を獲得している。一方で、下部組織からトップチームに定着して活躍を続ける選手は少なく、若くしてクラブを離れて飛躍を遂げた例も多い。今回は様々な理由でレアル・マドリードを離れ、ほかのクラブで一流になった選手を紹介する。
DF:アクラフ・ハキミ(モロッコ代表) 生年月日:1998年11月4日 所属クラブ:パリ・サンジェルマン(フランス) レアル・マドリード在籍期間:2006年夏~2020年夏 現在、世界最高峰の右サイドバックとして評価されるアクラフ・ハキミもレアル・マドリードの下部組織出身の選手である。 8歳でレアル・マドリードの下部組織に加入したハキミは、2017/18シーズンに18歳でトップチームデビュー。序列はダニエル・カルバハルやナチョ・フェルナンデスの控えだったが、出場時には得点にも絡むなど若くして印象的な活躍を披露していた。 ハキミの名が一躍有名となったのは、2018/19シーズンから2年間の期限付き移籍という形でプレーしたドルトムント時代だろう。結果的にタイトルは一つしか獲得できなかったが、在籍2シーズン目の2019/20シーズンはブンデスリーガだけで5得点10アシストを記録。得点に絡める攻撃性能の高さと相手DFを抜き去ることができる圧倒的なスピードと技術力、90分間運動量の落ちないスタミナなど、ウイングバック(WB)に求められる能力をハイレベルで兼ね備えていたことが大ブレイクに繋がった。 この活躍を受けてレアル・マドリードへの復帰も噂されたが、2020年夏にインテルへ4300万ユーロ(約68.8億円)の移籍金で完全移籍。前シーズンに2位フィニッシュしていたことで完全復活の兆しをみせていた強豪のラストピースとなり、2020/21シーズンのセリエAでは7得点10アシストを記録。ドルトムント時代と同じように右WBで躍動し、11年ぶりのスクデット獲得の立役者となった。 現在所属しているパリ・サンジェルマンでも引き続き高いパフォーマンスレベルを維持しており、代表では2022年に行われたカタールワールドカップ(W杯)で、モロッコ代表をアフリカ勢で初となるベスト4に導いた。 ハキミの古巣であるレアル・マドリードは今夏にナチョが退団し、カルバハルとルーカス・バスケスも33歳と右サイドバック(SB)の高齢化が進んでいる。現時点では具体的な移籍の噂はないが、レアル・マドリードが再獲得に動く可能性もゼロではないだろう。
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