こんなのあったの? 知る人ぞ知る「スーパーカー」 ひっそりと “消えた” 珍車 50選 後編
モスラーMT900(2001年)
あらゆるスーパーカーのデザイン要素を取り入れ、融合させたのがモスラーMT900(Mosler MT900)だ。コルベットZ06のV8、ポルシェ911 GT2のトランスミッション、後輪駆動というユニークな構造と、力強い外観を特徴とする。 サーキットで鍛えられたモスラーのカーボンファイバー製ボディには、チタン製サスペンションスプリング、薄肉のサブフレーム、マグネシウムホイールなどの最先端技術が詰め込まれている。そのため、0-160km/h加速でわずか6.5秒という圧倒的な速さを実現できた。
ララキ・フルグラ(2002年)
今度モロッコ車の名前を聞かれたら、ララキ・フルグラ(Laraki Fulgura)と答えよう。2002年のジュネーブ・モーターショーで初めて登場したララキは、2005年にギブアップするまで、毎年新しいスーパーカーを発表し続けた。 ランボルギーニ・ムルシエラゴのようなサラブレッドに対抗するために設計されたフルグラは、フェラーリ360のコピーである。マラネロは激怒したに違いない。 メルセデス・ベンツ製の6.0L V12エンジンに4基のターボチャージャーを搭載し、最高出力680ps、最高速度は352km/hを謳っていたが、50万ユーロという価格では買い手がつかなかった。
インヴィクタS1(2003年)
このインヴィクタS1(Invicta S1)は、英国の少量生産メーカーのあらゆる美点を集約した1台だ。比較的マイルドな仕様(最高出力320ps)から非常にワイルドな仕様(同600ps)まで、幅広いオプションが用意され、年間20台売れると期待された。 しかし、一流のスーパーカーメーカーから同じような高性能マシンが発売されていたため、インヴィクタに勝ち目はなかった。2003年に同社が設立され、数年後にひっそりと姿を消したことに誰も気付かなかった。
アスカリKZ-1(2004年)
各メディアは2000年の時点でアスカリKZ-1(Ascari KZ-1)について報じていたが、市販車が発売されたのは2004年のことだった。アスカリはKZ-1の生産予定台数を50台以下としていたが、23万5000ポンドという価格と知名度の低さから、その数字に達したかどうかも疑わしい。 KZ-1はBMW M5(E39世代)のV8エンジンを搭載し、最高出力500ps、最高速度320km/h、0-160km/hはわずか8秒とされた。