こんなのあったの? 知る人ぞ知る「スーパーカー」 ひっそりと “消えた” 珍車 50選 後編
ブリストル・ファイター(2004年)
英国のブリストル社は、流行に乗ることを嫌う。ごく少数の理解ある購入者のために、独自のやり方で物事を進める企業だった。ガルウイングドア、タイトなボディ、ダッジ・ヴァイパーのV10エンジンを採用したファイター(Fighter)には、同社の性格が顕著に現れている。 標準車でも最高出力530ps、最高速度338kmhに達するが、これで物足りなさを感じる人のために、2007年には発展型のファイターTが発表された。最高出力1026psを誇り、理論上は430km/h以上出せると言われているが、実際に生産されたのはいずれもごく少数であった。
ジョスJP1(2004年)
2004年に開催されたオーストラリアのモーターショーで、ジョスJP1(Joss JP1)が公開されたときは観衆の期待を集めた。見た目もよく、質感も高かった。さらに、最高出力500psと最大トルク66kg-mの6.8L V8エンジン、ポルシェG50の5速MT、後輪駆動方式を採用している。 しかし、同社にはJP1を発売するための資金力がなく、2014年にクラウドファンディングが実施されたものの、軌道に乗せることはできなかった。
ローテック・シリウス(2004年)
1962年に設立されたローテック社は、2004年に最初の公道向け市販車であるシリウスを発表するまで、モータースポーツを中心に活動していた(前述のC1000はワンオフ車である)。シリウスは創業者のカート・ロッテルシュミットがデザインしたもので、メルセデス・ベンツ製6.0L V12を搭載するが、これまでに作られたのは1台のみと言われている。
グンペルト・アポロ(2005年)
ローランド・グンペルトとローランド・メイヤーがタッグを組んで開発したガルウイングドアのスーパーカー。グラスファイバーまたはカーボンファイバー製のボディに、アウディ製の4.2L V8ツインターボを搭載している。 最高出力は650psまたは700psのいずれかを選択でき、前者でも最高速度360km/hに達すると言われている。2013年にグンペルトが倒産するまで、40台以上のアポロ生産されたと推定されている。