「想像もしなかった成功を、変わらぬ友情とともに手に入れた」 セルヒオ・ラモス、“戦友”ヘスス・ナバスへの惜別
現役ラストマッチを終えたセビージャの主将ヘスス・ナバスに対して、“戦友”であるセルヒオ・ラモスが惜別のメッセージを送っている。 【惜別】セルヒオ・ラモスから“戦友”へ 22日、セビージャから始まったプロキャリアは、カピタン(主将)として最後の25分間を過ごした後、最大の祝福とともに幕を閉じた。先月に39歳の誕生日を迎えたヘスス・ナバスは、この約22年間の大半をセビージャに捧げ、クラブ歴代最多出場記録(公式戦通算704試合)を保持している他、4度制覇したヨーロッパリーグを筆頭に複数タイトルを獲得。また、スペイン代表でもEUROを2度、ワールドカップを1度、ネーションズリーグを1度優勝した実績があり、同国代表歴代最多タイトル保持者になっている。 そんなヘスス・ナバスに対して、同じ釜の飯を食ったセルヒオ・ラモスが惜別メッセージを綴っている。8歳から過ごしたセビージャのカンテラで出会い、一緒にプロデビューを果たし、一緒に亡き友の意思を継ぎ、一緒に世界の王となり、そして故郷で再会した。まさに“戦友”の間柄。セルヒオ・ラモスは、自身の公式Xにて「ヘスス、僕の友達、僕の兄弟、僕の家族。フットボーラーとしてキミに別れを告げるのは辛いんだ。だって、あなたは僕たち全員がなりたいと思えるすべてを体現しているのだから」と始め、以下のように続けている。 「僕たちは、セビージャのカンテラで出会い、一緒に成長し、一緒に苦しみ、一緒にデビューした…。子供の頃からの夢を一緒に叶えた。代表チームで再会したときは、いつも手を取り合って、不可能な夢を一緒に実現させた。ワールドカップとEURO。僕たちが想像もしなかったような成功を、変わらぬ友情とともに手に入れることができたね」 「ヘススはイングランドで成功したけれど、キミにとって故郷のような場所ではなかった。だから、このまま離れ離れでお別れかと思われたとき、僕たちは再会できたんだ。セビージャに戻った理由はどれも特別で、あなたの存在もそのひとつだった」 またセルヒオ・ラモスは、現役ラストマッチとなった22日のレアル・マドリード戦において、敵地『サンティアゴ・ベルナベウ』で敵味方を問わずに、ヘスス・ナバスが賛辞を浴びたことにも言及している。 「先週末のピスフアンでの別れ、これまで経験したことに対する感動の涙と、もう二度と繰り返されることがないという悲しみは、セビジスモのそれであり、そして(今日のベルナベウで見たように)フットボールのそれでもあり、また僕自身のそれでもある。最大の喜びは、あなたが僕の人生の中で、そして僕はあなたの人生の中で生きられるということ。キミのような人たちのおかげで、フットボールはより素晴らしいものになった。あなたは愛されている、友よ」 2003-04シーズンにトップチームデビューを果たした後、両者がチームメイトだった時期は思いのほか長くはない。それでも、セルヒオ・ラモスとヘスス・ナバスは、アントニオ・プエルタの思いも背負って、それぞれの道でスペインフットボール界に名を刻むレジェンドへと上り詰めた。
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