50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
1年後が見えない原付50ccバイク、果たして何モデル残るのか
排出ガス規制の強化で、排気量50ccのエンジンを搭載する原付バイクの生産が2025年11月からできなくなります。この排出ガス規制は、他の排気量では適用済ですが、50cc原付バイクゆえに技術的対応の難易度が高く、対応できたとしても求められる価格と見合わないことから猶予が続いていました。 【画像】もう新車はムリか……やがて消える50cc原付バイクを見る(10枚)
この規制がスタートすると、原付バイク市場には電動バイクか、125ccエンジンの出力を50ccバイクレベルに抑制した新基準原付しか残らないことになります。 ところが、すでに生産不可能が既定路線となっている50ccバイクに、さらに前倒しを迫る規制が2024年6月から始まる予定です。 これが、バイクのウインカー技術基準告示の変更です。正式名称は「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(二輪自動車等の灯火器及び反射器並びに指示装置の取付装置の技術基準=5.18.3.3)」です。 本来、告示とは広く一般に知らせるためのものですが、とてもわかりにくいことも問題です。 曲がる方向を示す左右のウインカー照明部分の間隔は、これまでは単にフロントで300mmm以上、リアは150mm以上と定められていました。 しかし、スクーターなどで採用されている異形ヘッドライト(デイタイムランニングライトなど)の技術進化に対応し、なおかつ国際基準調和を図るため、ウインカー照明部の「最内縁」や「最外側」という計測ポイントが導入され、基準が変わることになりました。 これも50cc以外ではすでに取り入れられた技術基準でしたが、原付バイクでは排出ガス規制と同じように延期されていました。
国交省は自工会の申し入れがきっかけと話し、自工会はこれを否定
なぜ作れなくなることがわかっている原付に今、新たな規制を課す必要があるのか? じつはこの規制、13年前に変更条文はできていました。ただ、この時点ではバイクメーカーの意見集約を行なう日本自動車工業会から「原付バイクには設計制約があるので変更後の告示に沿った取付が難しい」という方向性が示されて、2015年に改定内容は見直されました。