“違法賭博”とは…ドジャースが通訳・水原氏を解雇 大谷選手への影響は 【#みんなのギモン】
■アメリカでスポーツ賭博にはまる人が急増 依存症も
2つ目のポイント「アメリカでのスポーツ賭博とは?」をみていきます。 アメリカでは何が禁止されているのか。MLB(=メジャーリーグベースボール)の規約では、選手や従業員は野球以外のスポーツに賭けることは許されていますが、違法なブックメーカー(=賭博の会社)で賭けるということは禁止されています。違法な賭けを行った場合、MLBのトップであるコミッショナーが判断した罰則が適用されることになります。 そもそもアメリカでは、1992年に制定された連邦法によって、ラスベガスのあるネバダ州など 以外では、スポーツ賭博というのは原則、禁じられていました。しかし、2018年に連邦最高裁の判決でこの法律が無効となり、それ以降、スポーツ賭博に関する規制というのは、各州が独自に定めて良いということになりました。これを受けこれまでに30以上の州でスポーツ賭博というのは合法化されていますが、ドジャースや前の所属先であるエンゼルスがあるカリフォルニア州では、現時点では合法化されていなかった。つまり違法なんです。
そして今、アメリカではスポーツ賭博というのは年々人気が高まっています。アメリカゲーミング協会によると、2023年のスポーツ賭博による収益は約20兆円に達したということで巨額の利益を生み出す一大ビジネスとなっているとともに、各州にとっても大きな税収となっています。 一方で、オンラインで簡単に賭けることができるため、アメリカでは若者を中心にスポーツ賭博にはまる人が急増していて、中には大金を投じて抜けられなくなってしまったり 、依存症になるなど社会問題化もしています。
■大谷選手への影響は 送金した人も違法行為と判断されることも
今回解雇された水原氏は今後どうなっていくのか。 国際弁護士の加藤志郎さんに話を聞きました。水原氏が違法な賭博を行っていたと判断されて、それが悪質な場合は罪に問われる可能性があるということです。 どんな賭博が行われていたのか、そして資金源がどこだったのかといったことが捜査のポイントになってくるということです。 また、大谷選手への影響はどんなことが考えられるのか。 大谷選手の代理人の弁護士は「窃盗の被害に遭った」というふうにしているため、あくまでも被害者の立場です。ただ、水原氏はインタビューで大谷選手に借金を肩代わりしてもらったとも話しています。 その場合、一般的には「何も知らずに借金を肩代わりしただけなら違法行為にはあたらない」のですが、ただ、「もし、送金先が違法賭博をしているところであり、その送金した資金が違法賭博に使われることなどの認識があれば、送金した人も違法行為と判断される可能性がある」ということです。 まさに開幕戦直後に飛び込んできた衝撃のニュース。今後の捜査の行方が注目されます。 (2024年3月21日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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