銀座で高級なカニを低価格で提供 元中国人留学生、11年で夢実現
大型ビュッフェレストラン「海鮮ブッフェダイニング銀座八芳(はっぽう)」(以下、銀座八芳)が2024年2月9日に東京・銀座にオープンした。タラバガニやズワイガニ、甘海老、マグロとろ、殻付き帆立やカキ、アワビに至るまで高級海鮮食材が所狭しと並ぶ。食材などの仕入れ値が高騰する昨今、どのように高級海鮮食材をリーズナブルな価格で提供できたのか。その仕組みを探った。 【関連画像】孫芳さん。中国河南省出身。2002年、語学留学で来日。両親が大衆食堂を営業していたこともあり、日本語学校や大学で学ぶ傍ら、日本の海鮮居酒屋などでアルバイトを経験する。大学卒業後、メディア関係の会社に就職するが、自分で飲食店をやりたい夢をかなえるために退社。14年に1号店「高級中華料理 銀座芳園」を開店。高級中華料理店から大衆酒場まで11業態、15店舗を展開する 場所は、東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A3出口から地上に出て「GINZA SIX」方面へ直進する。5分ほど歩くと高架下に銀座ナイン3号館が見えてくる。その1階にある「肉のハナマサ」側に左折し、10メートルほど歩くと銀座八芳の看板が見えてくる。店舗は地下1階にある。
高級海鮮食材が集結したシーフードブース
4人掛けのシートのテーブルが100席あり最大400人を収容できる。まさに都内最大級だ。4~6人で利用できる半個室が5部屋ある。 店内中央には、「BUFFET」と書かれた大型案内ボードが掲示されたシーフードブースが設置されている。そこにはタラバガニの大脚やズワイガニ、マグロのとろや赤身、サーモン、寒ブリ、カツオ、甘海老、真たこ、キンメダイのお造りなど、高級海鮮食材が置かれている。さらに蝦夷(えぞ)アワビや殻付きホタテ、殻付きカキ、サザエ、ハマグリなど海鮮浜焼き用素材が用意され、海老や穴子などの天ぷら、職人がその場で握る江戸前寿司、手巻き寿司、箱寿司もある。 シーフードブースの向かって左側に牛焼き肉・比内地鶏焼き・馬肉焼きなど焼き肉類やサラダ、右側に北京ダック、海老のチリソース、マーボー豆腐、青椒肉絲(チンジャオロース)、黒酢酢豚、⼩籠包(ショウロンポウ)、鶏肉のカシューナッツ、牛肉のオイスターソース炒めなど本格的な中華料理がラインアップされている。締めの牛すじカレーや比内地鶏ラーメン、ケーキやフルーツなどデザートを含めたビュッフェメニューは、全部で150種類を超える充実ぶりだ。ただし、食材の入荷状況によって、タラバガニ、ズワイガニ、和⽜焼き⾁、北京ダック以外は、料理が変更される場合がある。 ドリンクメニューは、ソフトドリンクはドリンクバーで提供される。アルコール類は追加で1500円払うと飲み放題にできる。生ビールやハイボール、サワーのサーバーに加え、日本酒・焼酎・紹興酒・ワイン・カクテルなど種類が豊富なのもうれしい。