【アメリカンルアーの魅力満載】ヒロ内藤氏「芦ノ湖ブートキャンプ」に潜入取材
遂に出た「ザラスプーク」に58cm!
一夜明けて合宿2日目。夜半に雨は上がって、朝霧の中のスタート。やがて霧が晴れると雲ひとつ無い青空が拡がり、前日の荒天とは打って変わっての好天。だが魚のご機嫌は今ひとつで、朝のチャンスタイムからみなさん苦戦の模様。 この日、同船した「おおばボート」スタッフの鈴木久茂氏。昨年のブートキャンプでご一緒した際も、「ポップR」や「クレイジーシャッド(スウィッシャー)」のチューニングについて子細に教えて頂いた。「早川の様子を見てみましょう」と、鈴木氏は鏡のような湖面の竹杭周辺を「ポップR」でチェック。「今日は厳しそうですね。昨日は昨日で天候が厳しくて…」とベタ凪の水中を眺めながら「そこに居る」「ここにも」と湖底の変化に着くバスの姿を教えてくださった。 ここで氏は「今日はザラな気がする」と竿を持ち替え「オリジナルザラスプーク」をセレクト。私も真似をしてみたがうまく噛み合わず、魚欲しさについつい見えバスへ向かって「ウォーリーダイバー」を投げていた。 ──すると突然「来い! 来いッ!」と湖面に向かって呼びかける鈴木氏。その目線の先にはJMPカラーのザラ目掛けて浮上する明らかに大きな魚影が。水しぶきと共に反転した魚は、鈴木氏のロッドを引き絞って果敢に抵抗する。「やったー、喰った!」と鈴木氏は魚を誘い出したこの時点で既に喜色満面、笑顔100%。危なげないファイトでハンドランディングされた魚はなんと58cmのラージマウスバス!狙いの沈み岩の右へ投げ、出なかったので左に投げて違うアクションで攻略したとのこと。獲るためのアプローチが実を結んだ、決定的な瞬間だった。 日本のバスフィッシングのスタート地点である芦ノ湖で、本場アメリカの定番バスルアー「オリジナルザラスプーク」に、58cmのランカーバス。こんな出来過ぎな光景を目の当たりにできるのも、ブートキャンプの醍醐味のひとつと言えるだろう。
心を燃やす2日間、胸には「Forever Bass Fishing」
避暑地の箱根にありながら真夏日を記録したこの日。「出ない」「難しい」とは言いながら、参加者のみなさんはルアーの持つ特性や強みを活かして「ポップR」や「ファットA」に「ロングA」、「ビッグバド」などでバスをキャッチした。 ここで、閉会ミーティングでのヒロ内藤氏からのメッセージを抜粋。 ヒロ内藤「いやぁ僕ね、熱い人って凄い好きなの。それは何故かって言うと、僕自身が熱く燃えていたから。熱い人を見るとね、もの凄く共感するのと同時に、この人の5年後って凄いんだろうなとかね、また会ってみたいなって思う人たちばっかりなんで。これからもみなさん、熱く燃え上がって、心を燃やして、思いっきりルアー釣りを追い掛けてください。みなさんのやることが、この先の〝ルアーを学びたい〟って人に大きな影響を与えることも少なからずあると思うんですね。ルアー釣りって僕、楽しい遊びだと思うんで、思いっきり楽しんでくださいね! 今回もホント、ありがとうございました!」 予定の解散時刻は過ぎていたが、参加の14名はこの場を去り難く釣り談義に花を咲かせていた。バスという同じ魚を釣ることが好きなだけで、住む所も仕事も異なる人たちが、初対面でもこんなに笑い合えて、くたくたになるまで充実した一日を楽しめる。バス釣りという娯楽の代えがたい豊かさを再確認する機会となった。イベントTシャツの胸に刻まれた「Forever Bass Fishing」の文字が目に染みる、暮れなずむ湖畔の風が心地良かった。
□芦ノ湖フィッシングセンターおおば 住所:神奈川県 足柄下郡 箱根町 元箱根 162-18 電話:080-8123-4835 エンジンボート:1日10,000円(定員3名) 手こぎボート:1日4,000円(定員2名) 遊漁料(店売り):大人1,800円/中学生以下無料
川添 法臣:釣りビジョンAPC。6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りにのめり込む