北朝鮮がウクライナ戦争に派兵へ…その目的は「カネ」「実戦経験」「トランプ」
今週の新刊図書1
日本がダメだと思っている人へ 江崎道朗、田北真樹子著 ビジネス社 1700円+税 日本の防衛について、体系立てて分かりやすく説いた「プロ二人」の対談本である。片やすでに多くの関連著書がある麗澤大客員教授、片や産経新聞の編集委員室長。第1章「安全保障が日本経済を活性化させる」から、第7章「変貌する自衛隊が抱える課題」まで、談論風発だ。 中国ウォッチャーの私としては、特に第6章「中国の脅威を正しく直視する」が興味深かった。「アメリカは中国人民解放軍に最新の兵器、軍事技術を供与してきた」「自衛隊は中国軍を調査できないまま、おもちゃの兵隊だとバカにしてきた」……数ある主張は、一つ一つ肯けた。ただ中国語で「和平」を「和して(相手を)平らげる」という意味だという解釈は、いささか跳躍しすぎだ。
今週の新刊図書2
介護ビジネス業界のしくみと仕事がしっかりわかる教科書 改訂2版 髙山善文著 技術評論社 1600円+税 なぜ中国ウォッチャーが介護の本を読むの? と質問されそうだが、日本の介護サービス市場は、来年には18・7兆円規模となり、中国が最も注視する日本の業界なのだ。中国ばかりか、世界中が「世界最先端」の日本の介護ビジネス業界について知りたがっている。もはや日本の輸出産業は、クルマや家電製品よりも「介護」なのだ。とはいえ、介護世代の自分にとっても、大変勉強になりました。
近藤 大介(『現代ビジネス』編集次長)