“ガリレオタッグ”は『嘘解きレトリック』をどう描く? 推理モノの“実写化”を考える
2024年10月期月9ドラマ枠にて『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)が放送されることが決定した。本作でW主演を務めるのが鈴鹿央士と松本穂香。さまざまな作品で存在感を発揮している2人の共演に熱い視線が注がれている。 【写真】W主演で初共演となる鈴鹿央士&松本穂香 本作は、『別冊花とゆめ』(白泉社)にて2012年から2018年まで連載されていた都戸利津の同名コミックが原作。これまでに累計発行部数は100万部を突破し、原作ファンからはドラマ化を望む声も多く寄せられていた。 昭和初期の九十九夜町。生まれ育った故郷の村を出た浦部鹿乃子(松本穂香)であったが、空腹で行き倒れたところを貧乏探偵の祝左右馬(鈴鹿央士)に助けられる。鹿乃子は“人のウソが聞き分けられる能力”のせいで人々から疎まれてきたが、左右馬はその能力を「探偵として素晴らしく便利」と言い、行く当てのない鹿乃を探偵助手として受け入れる。“やたら鋭い観察眼を持つ借金まみれの貧乏探偵”と“ウソを聞き分ける奇妙な能力者”の異色コンビが「ウソ」と「マコト」が入り交じる綾糸のごとき難事件を解決していく……というあらすじのレトロモダン路地裏探偵活劇。 そんなレトロモダンな世界観を彩るのが今作で初共演となる鈴鹿と松本だ。鈴鹿は『蜜蜂と遠雷』(2019年)で天才ピアニストを生き生きと表現し、「第43回日本アカデミー賞 新人俳優賞」を受賞。その後は『ドラゴン桜』(2021年/TBS系)や『六本木クラス』(2022年/テレビ朝日系)、『silent』(2022年/フジテレビ系)といった人気作に出演し、『闇バイト家族』(2024年/テレビ東京系)や映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』(2024年)で主演を飾った。主役としてもバイプレイヤーとしても輝く鈴鹿が本作で演じるのは借金まみれの貧乏探偵・左右馬。字面だけでもかなり癖のあるキャラクターだが、原作では二枚目キャラとして描かれており、鈴鹿にぴったりの役どころと言える。 松本は『この世界の片隅に』(2018年/TBS系)でゴールデン帯連続ドラマ初主演を務めると、映画『おいしい家族』(2019年)、『君が世界のはじまり』(2020年)、『みをつくし料理帖』(2020年)といった作品に出演し、演技派俳優としてさまざまな表情を見せてきた。松本が演じる鹿乃子は“人のウソが聞き分けられる”能力のために孤独を抱えてきたが、誰よりもまっすぐな思いを持っている。足りないところを補い合う良き相棒として、鈴鹿との息のあった掛け合いが見られることだろう。