ヴィッセル神戸、東京Vと引き分け 終了間際に失点、リード守り切れず リーグ戦あと二つ「勝つしかない」
明治安田J1リーグ第36節最終日の10日、ヴィッセル神戸は、味の素スタジアム(東京都調布市)で東京ヴェルディと対戦し、1-1で引き分けて20勝8分け8敗の勝ち点68とした。2位のサンフレッチェ広島が0-3で浦和レッズに敗れたため、勝ち点3差に広がった。次節にも神戸のリーグ2連覇が決まる。次節は30日に神戸が柏と、町田が京都と対戦。12月1日に広島は札幌と顔を合わせる。 【写真】前半7分、先制ゴールを決め、吠える神戸の山川 終了間際に落とし穴が待っていた。1-0で迎えた後半追加タイム。DFトゥーレルのクリアミスがゴールに吸い込まれ、同点とされた。 後半は攻撃の決め手を欠いた。38分に左膝手術から2カ月半ぶりに復帰した主将の山口を投入。守り切る態勢を整えたはずだった。 エース大迫と精神的支柱の酒井を欠く非常事態。キャプテンマークを巻く山川がチームを落ち着かせた。前半7分、扇原の右CKで、相手がクリアしたボールを胸でトラップし、右足ボレーで突き刺した。同じくCKから頭で決めた前節の磐田戦に続く2戦連続弾。チーム最初の決定機でFW顔負けのシュートを見せ、両拳を握りしめて何度もほえた。 今季不動のセンターバックに君臨する山川は、主将の山口が離脱した9月以降、リーグ戦でゲームキャプテンを担ってきた。ただ、天皇杯準決勝の京都戦はメンバー外となるなど「自分もポジションが確約されているわけではない」と危機感を持ってプレー。今季セットプレーを中心に好機も多かっただけに、得点への意識も高めていた。 終盤は本職がセンターバックの4人を最終ラインに並べる執念も実らず。引き分けながら、2位広島が敗れる波乱で勝ち点3差に広げ、リーグ戦もあと二つ。山川が「僕らが優勝する方法は勝つしかない」と語る通り、目前の勝利に集中するしかない。