温泉&ビール、被災地に日常~異色の施設「輪島カブーレ」
久しぶりの焼き鳥、寿司…~がれきの中、輪島で復興イベント
2024年4月28日、「輪島カブーレ」の周辺に大勢の人が集まっていた。雄谷の声掛けで開かれた復興イベントだ。実行委員は、被災した町の人たち。その一人は「悪いことばかりじゃなくて、明日を楽しむいい経験をさせていただいている」と言う。 まだ瓦礫も残る中、被災した店が、模擬店を出した。店主たちも久しぶりに商売ができると張り切っている。 地元で人気の焼き鳥店の店主は「手が震えて焼けるかな」と笑う。「谷川醸造」の谷川社長は「できることをやっていこうと思う」と、無事だった醤油で焼きおにぎりを作った。「美喜寿司」の店主・松野さんは久しぶりに腕を振るい、海苔巻きとお稲荷さんを作った。 「最初のステップ。いずれにしても一人じゃできないので、いろいろな人が手を取り合って協力すれば」(松野さん) 人とつながり合える「ごちゃまぜ」の場があるから、明日も前を向いていける。 ※価格は放送時の金額です。 ~村上龍の編集後記~ 寺の住職だった祖父が、戦災孤児・障がい児など、行き場がなくなった子どもたちを引き取ったことからはじまった佛子園。雄谷良成氏はその子どもたちといっしょに育った。「ごちゃまぜ」で育ったのだ。能登町に「日本海倶楽部」がある。レストランは地元の人、観光客に人気で、福祉施設が地元に愛される存在に。今回の震災では津波に襲われた地域の人々が日本海倶楽部に逃げてきた。日頃から付き合いがあったため、助け合うことが可能になった。「ごちゃまぜ」でトラブルは起こる。見守り、解決する。面倒でむずかしい。 <出演者略歴> 雄谷良成(おおや・りょうせい)1961年、石川県生まれ。金沢大学卒業後、特別支援学校に教員として勤務。青年海外協力隊に参加、ドミニカ共和国に赴任。帰国後、北國新聞社勤務を経て、1994年、実家の佛子園に戻り事業を展開。2016年、輪島カブーレプロジェクト開始。 ※「カンブリア宮殿」より
テレ東プラス