「15年後に、この100万円が6000万円になれば…」パチンコからビットコインに乗り換えたコワモテ看護師の人生設計
最近、おじさんが意外な場所で働く姿を見かける。給料が上がらない。本当に年金もらえるの? AIに仕事を奪われる…! 将来の不安から副業を始める中高年男性が増えているのだ。おじさんたちはどんな副業をしているのか、どれくらい稼いでいるのか、あるいはまったく稼げていないのか。組織をはみ出し、副業を始める全力おじさんの姿をより深くレポートする。(若月 澪子:フリーライター) 【チャート】この記事を編集している間に、ビットコインの価格はさらに爆上がりしていた(鬱だ) ■ 祝トランプ当選? ! ドナルド・トランプ氏が米大統領選挙で当確になったと伝えられた直後、1BTC(ビットコイン)が1300万円を超えた。その後、11月20日現在では1400万円台まで上昇し、1年前と比べると2倍になっている。 仮想通貨を「謎のハイテク集団が、ブロックチェーンとやらで管理しているトンデモ通貨」という誤解と偏見の目で眺めている“情弱(情報弱者)”からすると、「ビットコインを持っている人にはとてもラッキーなんでしょ、知らんけど」くらいなことしか言えない。 でも、この状況にウハウハしている「副業おじさん」はどこかにいるはず。そこで、早速「ビットコインをやっています」というおじさんに、インタビューを申し込んだ。 「ビットコインを始めたのは1年前です。65歳の引退までに、10倍くらいに増えればいいかなと考えていましたが、いきなりこういう上昇があるとは!」 そんな興奮の声を上げるのは、関西にある総合病院で看護師として働いているJさん(50)だ。私服だと看護師とは思えないコワモテのおじさんで、眼光は鋭く、体もがっしりして、背も高い。 腕にはギラリと光る高そうな時計。ブランドまではわからないがご自慢の時計のよう。「素敵な時計ですね」とホメたところ、コワモテおじさんがちょっとはにかんだ。 「ああコレ、グランドセイコーです。今日はちょっといい時計をはめてます。自分の中では3番手くらいの時計です」 グランドセイコーで3番手……。とても羽振りがよさそうだが、ビットコイン、そんなに儲かるのか。 「いやいや、この時計はローンで買いました。そんなに急に儲かりませんよ」 ローンで高級時計を購入するイカついおじさんの素顔は「白衣の天使」。マンガみたいな設定である。