【水川かたまりさんが体験】自分のためにお茶を点てる「マインドフルネス茶道」にチャレンジ!
神林さん:はい、1分経ちました。いかがでした? かたまりさん:シロクマのことばっかり考えていました。 神林さん:ですよね。それが正常です(笑)。人は「◯◯しないでください」というと、それで頭がいっぱいになってしまうんですね。つまり「失敗しないように」とか「緊張しないように」と考えていると、そうなっちゃう。シロクマを思い浮かべてもいんだよと思えるように、失敗してもいいんだよ、緊張したっていいじゃんって思えると、その考えを手放していけるんですね。 かたまりさん:なるほど。 神林さん:あと、もうひとつ有効な手段で、葉っぱ瞑想法というものがあります。軽く目を瞑って、目の前にきれいな小川が流れているところを思い浮かべてください。そこに一枚の葉っぱを用意して、手放したいものを書くんですね。「緊張する自分」とか「遅刻してきた人にイライラする自分」とか。書いたらそれを小川に流して、葉っぱが下流のほうへ行く姿を想像します。で、目を開けると、これで手放すことになります。なんだか、どうでもよくなった気がしませんか? かたまりさん:そうですね。なんとなく、そんな気持ちに。頭の中だけで想像するだけで手放せるのはいいですね。 神林さん:そうなんです。実際に川に流しにいた方がいらっしゃるんですけど(笑)、頭の中でやればいいんです。じゃあ、手放したら、目の前のことに集中するというステップに入り、呼吸瞑想とお茶のお点前をやっていきましょう。
深く、ゆっくり、呼吸に集中し、感覚を研ぎ澄ます
神林さん:まず、呼吸瞑想の方法です。おへそから指3本下、丹田という場所にちょっと力を入れます。すると、背骨がくっと起きて、自然に姿勢がまっすぐになります。髪の毛が上から引っ張られてるような、まっすぐな姿勢を意識してください。 神林さん:次に手のひらを上を向けて、心を開放し、目は軽く閉じます。これから深呼吸をしていきます。鼻から深く吸って、口から出します。吸う息は、丹田まで入れる意識で。もうこれ以上吸えないというところで、3秒息を止めて、 口から細くゆっくり吐きます。吐くときは、なるべく細く、遠くのろうそくの火を揺らすような感じで。では、やってみましょう。軽く目を閉じて、鼻から吸って、吸って、吸って、吸って丹田まで入れます。 もう吸えないなというところで3秒止めます。そして、ふーっと吐きます。なるべく遠くまで。 これから行う呼吸瞑想は、今の深呼吸を繰り返すのですが、1で吸って、ふーっと吐きます、2で吸って、また、ふーっと吐きます。これを10まで数えたら、また1に戻ります。呼吸をしていると「この呼吸でいいのかな?」とか雑念が出てくると思いますが、大丈夫です。雑念が出てきても、呼吸を意識します。数は、吸うときに数えてください。これを3分間続けます。 神林さん:いかがですか? 集中できました? かたまりさん:すごく集中できました。 神林さん:さすが。訓練できてらっしゃる。今度は、先ほどの同様の流れを、吐くときに数を数えるやり方で繰り返します。深呼吸をすることによって、全身の血液が行き渡り、五感が研ぎ澄まされます。すると、よりお茶がおいしくいただけます。では、これからお茶を点てていきます。必要な道具を紹介しますね。