ニック・ファジーカス 引退試合「NICK THE LAST GAME」共に戦い続けたメンバーが一堂に集結「一緒にプレーできたのは本当に誇りです」
背番号「22」が永久欠番に制定
その後、北GMから重大発表が行われた。ファジーカスの背番号「22」が川崎の永久欠番に制定された。自身にとってはネバダ大学時代以来の2度目、チームでは北GM以来となる快挙だった。 「永久欠番はすごい選手というだけではなく、人間性も兼ね備えていること。それに加えて、何かをチームにもたらした、街にもたらした、組織に何か変革をもたらした選手というものがなると思っていますので、とても光栄です」とその想いを話した。
「勝利に貪欲で、勝ち続けるチームでいてほしい」
試合後、ファジーカスは北GMとともに記者会見に応じた。まず、川崎に今後引き継いでもらいたいものについて問われた。 「強豪チームとしての文化を残してもらいたいと思います。このチームは僕がいる間に常勝軍団となり、常にチャンピオンシップに出場して、優勝争いにも絡んできたので、そういったものが続くことを願っています。 川崎そして、日本代表においても、僕が植え付けてきたことは『勝ちにこだわること』ですので、勝利に貪欲で、勝ち続けるチームでいてほしいです」 また、ファジーカスを語る上で欠かせないのは日本代表での戦い。さかのぼること2018年、東京五輪の自国開催枠取得もかかっていた翌年のFIBAワールドカップ出場へ向け、アジア地区予選を戦っていた日本代表。 しかし、1次ラウンドの開幕から4連敗を喫し後がない状況に。しかも、次の相手は当時世界ランキング10位のオーストラリア。 この試合から八村塁(現:ロサンゼルス・レイカーズ)とともに代表入りし、まさに救世主となった。ファジーカスはチーム最多得点を挙げオーストラリアに勝利を収めると、怒涛の8連勝を決めワールドカップそして五輪への出場を決めた。 日本のバスケットボールの歴史を変えたターニングポイントとされており、代表選手のみならずBリーグで活躍する外国人選手もファジーカスに憧れ、影響を受けていると公言する選手も多くいる。このことについて問われると、 「僕が与えた影響というのは、皆さんがどう思ったかが大事だと思うのですが、僕自身あの試合では多くの役割を果たしたと思いますし、(オーストラリア戦の)勝利に関しては大きく貢献できたと感じています。 あの試合があって日本のバスケが変われたと言ってくださるのであれば、僕も日本バスケを変えることができたと思います」と誇らしく語ってくれた。