映画『ボルテスⅤ レガシー』のコラボビールを飲み比べてみた(Vol.Ⅰ)
缶に「Ⅴ HOPS IPA」との表記があるので、ボルテスⅤにかけて5種類のホップを使用してるようだ。あとでブラックタイドのサイトを見たら、<5種類のホップを使用し、柑橘感とトロピカル感が一つになった爽やかで程よい苦味のIPA”Laser Sword”>とあった。Laser Swordはボルテス最強の武器「天空剣」をイメージしているのだろう。
②ブラックタイド「Boasanian Invasion」
こちらはブラックIPA。「Boasanian Invasion」は「ボアザン侵略」。ラベルは、ボルテスの敵であるボアザン帝国なので悪をイメージしての黒ビールというわけか。とはいえ、ポーターでもスタウトでもなくIPAにしたところがブラックタイドらしい?
「これはスモーキーな黒ビールだね。コクはあるけど、ギネスのスタウトはこんなに焦げた味はしないよ」と克己さん。9月に競馬のアイリッシュチャンピオンステークスを撮りにアイルランドへ行き、言わずと知れた黒ビールで最も有名と言っても過言ではないギネスのスタウトを本場で飲んできたから言える感想だ。
友人は「スモーキーさはあるけど、モルティーとはいえないからかガツンと来るところはない。でもこれ、マカデミアナッツに合いますね。黒ビールとIPAのハイブリッドを狙っていると思うけど、どうしてもIPAでなく黒ビール寄りになってしまう…。ブラックIPAは難しいですね」。僕も同感。ビアバーのリストにブラックIPAがあっても、黒ビールを飲んでいるようで(実際、見た目でいえば黒ビールのカテゴリーに入る)、IPAを飲んでいるとは思えないので回避している。
ただ、2人が使ったスモーキーという表現、僕はこのビールに使わない。スモーキーは薫製麦芽を使用している「ラオホ」という種類のビールに使うもので、これは「焙煎麦芽の香りや味わい」と表現したい。サイトには<漆黒のビアカラーで、モルトのロースト感、ホップのフローラルアロマが広がり、程よい苦みも味わえる ”Boasanian Invasion”>とある。ホップのフローラルアロマを感じられる舌と鼻がなかったのが残念だ。(この項続く)
■鈴木 学(すずき・まなぶ) サンケイスポーツWEB編集長。第1次東京五輪世代(第2次は2021年に誕生した)。1993年2月にサンスポの競馬担当となり、2年間のブランク(運動部デスク)を挟んで競馬にどっぷり漬かっている。現場記者時代は紙上で予想コラム「鈴木に学べ」を連載も、たまに「鈴木が学べ」に。現在は、「サンスポZBAT!競馬」にてWEB限定長編予想エッセー「居酒屋ブルース」を連載中。競馬は仕事で、クラフトビールの飲み歩きが趣味。